会長ブログblog

2018.06.23

雨の物語

♪ 雨が降ります雨が降る 遊びに行きたし傘は無し 紅緒の木履も緒が切れた。

今週は梅雨らしい空模様と夏を思わせる晴れ間が交互に巡る天候だった。
沖縄や奄美大島、屋久島に種子島などでは線状降水帯が発生し、記録的な
豪雨と報じられた。気象観測の歴史がまだ150年程度だから、50年に
1回とか100年に1回という頻度の表し方には疑問も残る。

北原白秋の「雨」は大正時代の歌だから、紅い鼻緒の木履(カッコ)という
歌詞が今の子どもに理解できるだろうか。そもそもこの唱歌は今でも歌い
継がれているのか。それにしても、傘もなく鼻緒も切れているというのは
踏んだり蹴ったりの内容で、唱歌では珍しい内容だ。

梅雨時期でなくとも雨は降るし、日本列島の緯度や海流からして、大陸性
気候に比べ降水量は多い。その所為か「雨」を題材にした歌も多い。
雨は野外でのスポーツやイベントの時には嫌われるが、豪雨でさえなければ
しっとりとした風情を好む人も意外に多くいる。

静かに家の中で、本を読んだり、音楽を聴いたりするのも雨の日が似合う。
紫陽花や燕子花などの花々もやさしい雨の情景がしっくりくる。
寺院や美術館巡りも、傘を差し、足元を気遣いながら歩くスピード感が良い。
急がないし、遠くばかりを見ないで足下の景色を見るのも雨ならではだ。

雨天でなければできないおしゃれもある。レインコートを着たり、カラフルな
こうもり傘や長靴は雨の日にしか使えない。晴れた日には聴くことの出来ない
雨音の規則的なリズム。作物や植物にとっては天の恵みそのものでもある。
深く静かにモノを考えるのも、雨の日でなければならない。

一昨日は1年で昼時間が一番長い日「夏至」だった。日本では丁度梅雨時期に
当たるため、今年の夏至も曇り空で、実感の沸かない日が多い。それでも昨日の
ように晴れれば、夕方7時過ぎてもまだ明るく、冬至との昼時間差は5時間近く
もあり、農業や建設業など屋外の仕事にはとても貴重な時期といえる。

♪ 化粧する君の その背中がとても 小さく見えてしかたないから ・・・


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