2012.07.21
♪ 時代はいま変わってゆく 僕たちには願いがある この涙も その笑顔も・・・
一昨日から夏土用に入り、来週はいよいよロンドン・オリンピックが開幕する。
NHKのオリンピック・テーマソング、今年はいきものがかりが歌う「風が吹いている」だ。
世代を超えて共有できる歌を持たなくなって久しいが、テーマソングはテレビ各局
それぞれに中継放送の都度流されるが印象に残る曲は少ない。
昭和39年の東京オリンピックでは、三波春夫が歌う「東京五輪音頭」だった。
着流しで手拍子を打ち、踊りながら唄うスタイルは独特で、あの時代の日本そのもの
を表していたのかも知れない。 運動会もそうだったが、スポーツのテーマソングは
誰でも歌えてテンポの良い音頭が流行った。
その後、昭和47年の札幌冬季オリンピックでは、トワ・エ・モアの「虹と雪のバラード」が
冬季大会特有のムードを醸した。 スポーツの祭典のテーマソングがバラードというのも
おしゃれだった。 冬季はグルノーブル大会でもフランシス・レイの「白い恋人たち」が
抒情的なメロディーを奏で映画とともに流行った。
昭和が終わり平成に入って以降、J-POPの時代に入ってからは歌を共有することが
無くなった。 歌から歌詞が消えたともいわれるし、そもそもソニーが発売したヘッドフォン
ステレオ「ウォークマン」によって、音楽は共有するものから点滴のように体に注がれる
ものに変わったと、あの阿久悠がいっている。
近代オリンピックの父、ピエール・ド・クーベルタン男爵の「オリンピックは勝つことではなく、
参加することにこそ意義がある」という提唱も、東京大会の時には盛んにいわれた。
最近の報道姿勢からはこうした考え方は消え、専らメダルの数が話題になる。
テレビでもメダルに近い選手や競技しか話題にならない。
東西対立の冷戦構造の時代、モスクワやロサンゼルス大会にはボイコットが相次ぎ
出場叶わず無念の涙をのんだ選手がいたが、今ではそうした時代も過去となった。
そうであればこそ、もう一度オリンピック憲章に立ち戻り、世界のアスリートたちが
記録に挑むスポーツの祭典を国家の境なく応援する姿勢こそ求められるのだろう。
♪ ハァー あの日ローマでながめた月が 今日は都の空照らす 四年たったら ・・・
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