会長ブログblog

2012.02.25

年々歳々

2月も終盤、来週は3月へと入ってゆくこの時期、日は長くなり空の色も明るく変わる。

2年続きの豪雪で難儀な時間もあったが、多少の前後はあっても季節は必ず巡り来る。
だから雪国に住み続ける事が出来るし、他所にはない春のありがたさも感じられる。
太陽と地球の位置関係で寒暖の差が起こり、決まった時間で季節が巡る。
一年という区切りの中で、政治も教育も会社もそうだが全ての物語が進行する。

この時期になると、国も地方も来年度予算の議会が開かれ審議に入る。
目の前にある需要に応えるための施策が求められるが、財源が足りない。
しかし主権者である国民が望むならば、借金をしてでも実行しないと選挙で勝てない。
その結果、財政赤字が進み借金がGDPの倍以上に膨らんで返済の目途も立たない。

この財政の問題を解決するには、税収を上げるか支出を抑えるしか方法は無い。
今、議論の対象になっている消費税率の引き上げは年金福祉の制度を補完するため
の目的税だというから、仮に税率が引き上げられても直接的には財政問題は解消しない。
基本的には、財政問題と年金制度は別の問題だということらしい。

今ほど地方財政に国庫補助が厚くなかった時代には、地域間格差は顕著だった。
お金持ちの自治体と貧乏な自治体では、行政サービスに大きな差が出た。
所得税と消費税に代表される国税を、地方交付税交付金と事業に対する補助金で
地方財政支援に充てることで、地域間格差は是正されてきた。

今でも固定資産税と住民税は地方税の柱だが、消費税導入以前は税収を確保する
ために様々な地方税が課せられた。 その中の一つに料理飲食税があった。
一人当たりの飲食料金が1700円を超えると売り上げの数%が課せられる仕組みだ。
この制度は人数を水増ししたり、伝票を2枚切ったりという課税回避の裏ワザがあった。

もっと合法的な課税回避の仕組みでは、ショット売りという方法もあった。
一杯毎、一品毎のその都度清算だから、いくら飲っても課税額に達しない。
それはともかく、より良い国や地域を創るための財源をみんなで負担してゆくという
事に同意が得られないとするなら、そもそもの行くべき未来図が無いせいだろう。

年々歳々花相似たり 歳々年々人同じからずや


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