会長ブログblog

2011.09.10

浜辺の歌

♪ あした浜辺をさまよえば 昔のことぞ忍ばるる 風の音よ雲のさまよ 寄する波も・・・

台風12号が紀伊半島を中心に大きな爪あとを残して、北へと去っていった。
日本列島は海に囲まれている島国だ。 海岸線から僅かの距離に標高2~3000mにも
及ぶ山岳が連なる地形だ。 山から海へと幾筋もの谷が渓流を成して流れ下ってゆく。
河岸には広葉樹が繁り、その環境が昆虫を育て鳥類と水中生物に恵みを与える。

山と川が織り成す美しい風景や豊かな自然がそこにある。
しかし、この美しい国土は常に自然災害の脅威を孕んでいる事を忘れてはならない。
突然襲ってくる地震や台風、それらに伴って起こる津波や豪雨が荒れ狂う。
今年はテレビの画面に何度そうした場面が写し出されたことだろう。

「地震・雷・火事・親父」の親父は、正しくは大山風(おおやまじ)で台風の事だそうだ。 
こうした間違いも昭和の時代までなら納得するが、今では親父は自然災害に
並べられるほど怖い存在では無くなった。 度重なる自然災害から地域や家族を
守るため、神に祈ったのであろう? 新潟県は日本で一番神社数が多いという。

9月の空は高く澄み、何事も無かったかのような澄まし顔だ。
台風の風はあちらこちらの田圃に足跡を残してゆく。 風の姿は見えないけれど
彼らの動いた後だけは鮮明に残り、その自由気儘な動きは神の成せる技だ。
収穫を間近に控えた稲穂が、昼夜の温度差による朝露に濡れ熟度を増してゆく。

賑やかだった蝉の声から、少し控え目な虫の音へと変わって秋が来たことを告げる。
そういえば、日の出が遅くなり、日没が早くなってきた事を実感する。
来週の月曜日にはもう中秋の名月を迎える。 今年は月齢も15で満月にあたる。
これからの季節は空気も澄んで、赤っぽい月から青白く輝く月へと変わってゆく。

この時季になると聴きたくなるのがビル・エバンストリオだ。 ベースのスコット・ラファロ
が絶妙ですばらしいコラボレーションを聴かせる。 もう一つこの季節に聴きたい曲が
浜辺の歌だ。 こちらも歌ではなくチェロによる演奏が曲調に合い、多くの名チェリスト
が演奏している。

♪ 夕べ浜辺をもとおれば 昔の人ぞ忍ばるる 寄する波よ返す波よ 月の色も・・・


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