会長ブログblog

2011.03.26

停電

東日本大震災の影響で東京・東北両電力では計画停電が実施(予定)されている。

電気に依存しきった現代人の生活に、あって当たり前のはずの電気が来ないとなると
影響は大きい。 夜の闇を明るく照らす照明はもとより、全ての家電製品は機能しない。
男なら停電と聞けば、電灯が点かないとかテレビが見れないとか暖房器具はどうかとか
考えるが、女性なら冷蔵庫や炊飯器、家庭によっては風呂などが心配となるだろう。

家の中では実際にはもっともっと電気によって動いているものが多く、トイレや水道でさえ
ポンプの力に頼っているものもある。 年に一~二度の大掃除の時や、使用電力が
許容量を超えてしまいブレーカーが落ちた時など、電気製品にはタイマー付きのモノが
多くいちいちセットし直すのがめんどうな経験は誰にでもある。

家の中でもそうだから、会社や学校、市役所などの公共施設は仕事が止まってしまい、
長引けば病院は命の問題となる。 道路では信号機も止まり、交通もマヒする。
電車は云うに及ばずだが、空港も滑走路の誘導照明や管制機能も働かなくなり
離着陸は出来なくなる。

挙げてゆけばキリが無いが、これほど電気に依存した生活を現代の私たちは送っている。
かつて私が子供の頃は、ちょっと強い風が吹いたといっては停電、雷が落ちたといっては
停電、何もなくても昼はしょっちゅう停電で懐中電灯や蝋燭は常備品だった。
もっとも当時は電気利用は照明が主でそれ以外にはあまり影響も無かった。

この災害は今までの社会構造や生活の在りかたを見直すチャンスでもある。
半世紀くらい前の社会なら停電くらいでそうは騒ぐことは無かった。 地球温暖化や
環境の問題もそうだが、少し立ち止まって考えるための試練と考えられないか?
何も問題の無い時、順調な時には改革の発想は生まれない。

便利な生活を追い求め、快適で暖かい(涼しい)生活に慣れてしまい適応性を失った。
一方で被災地では未だに電気も水道も通っていない地域があるのも事実だ。
僅かな時間の計画停電に異を唱えるような災害では無い事は報道で知っている。
みんなが出来る少しずつの節電に協力する事で大きな効果が生まれる。

三月も残すところ六日、月齢が進み下弦の月が暁の空を西へと急いでいる。


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