会長ブログblog

2009.12.05

時代

♪ そんな 時代も あったねと いつか話せる 日が来るわ・・・

中島みゆきが「時代」を歌った時代は今の時代ではない。
1975年、「あざみ嬢のララバイ」でデビュウして、同年のセカンドシングルが「時代」だった。
あの頃は、ドルショックと石油危機の後で、高度経済成長が終わり、彼女の音づくりが
当時の不安定な社会に馴染んだ。

師走の風物詩となった、今年の新語・流行語大賞は、「政権交代」に決まった。
選挙により、長く続いた政権がドラスティックに変わったのだから、ということらしい。
しかしながら、「政権交代」は新語ではないし、このことを流行語と受け止める
感性がわからない。

社会現象の変化・流行には、風の影響で発生する海面の変化「波とうねり」と、
宇宙のメカニズムや地球の自転で起こる「海流」があると言われる。
短期的な現象は、波でありうねりだ、長期的なものなら海流となる。
選挙制度そのものが、本来目指すべき国家の指針や国益といった「海流」には
馴染まず、「波とうねり」のなかを漂流しているのかも知れない。

1975年の時代も、先行き不透明な時代と言っていたし、その後の時代も
その時々に、常に先の読めない時代と、形容してきたはずだ。
明日のことは解らないから、時が流れても、いつも先行き不透明で不安が募る。
見えない事、解らない事を当たり前として受け入れよう。 
そこから、今日を生きる事の大切さが、或いは今を生きる意味が、生まれるのだろう。

昭和40年代までは、モノが豊かさを表したから、作れば売れる工業社会だった。
その後は、コンピューターや情報機器の著しい発達による、情報化社会。
今は感性社会だそうで、この時代に生まれ育った世代を、デジタルネイティブと呼ぶ。
「高級感」、「知名度」、「ステータス」はこの世代では、死語になったという。
「ルイ=ヴィトン」が、銀座への旗艦店出店を見合わせたのは、最近のニュースだ。
こんな時代が来ることを、誰が想像したことか?

明日なにが起こるか わかってしまったら 明日まで生きる楽しみが 無くなってしまう事だろう
  寺山修司の名言だ。


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