2024.01.06
年明け早々に能登半島地震に襲われるとは想像だにしなかった。
お正月を祝う1日の夕刻、家族全員の携帯電話から緊急地震警報の
アラームがけたたましく鳴り響いた。長い横揺れに一瞬20年前の
中越地震の記憶が甦った。テレビでは震源が能登地方で津波警報が
出され、NHKのアナウンサーが強い口調で避難を呼びかける。
輪島市中心部の火災が映し出され、火の勢いに全く追いつかない
消火活動で現場の混乱ぶりが知れる。テレビの正月特番は全て
キャンセルとなり、津波情報と被災各地の状況だけが映し出される。
能登半島にはここ数年、何度も地震が発生したが震度7は最大だ。
犠牲者の中には正月を家族で過ごすため帰省していた人も数多く
含まれた。亡くなられた人たちにお悔やみとご冥福を祈るだけだ。
地震で倒壊した建物や公共インフラは必ず復旧する日が来るが、
失われた人命は残念ながら再び帰ってくることはない。
翌2日の夕方、今度は羽田空港でエアバスと海上保安庁の小型機
が衝突炎上という考えられない事故が起きた。エアバスの乗客乗員
379人は全員無事脱出したが、海保の乗員5人が犠牲となった。
人為的ミスと滑走路上の目視確認ができなかった事が直接原因だ。
本来なら新年を祝い、新しい年が希望に満ちた良い年となるよう
期待するお正月が、災害や事故で暗いスタートとなった。しかし、
この事は私たちに多くの教訓も与えてくれた。自然災害は場所も
時も選ばない。事故も人間は必ず失敗するものだという事実を。
我が国は平和で、四季のはっきりとした風光明媚な美しい国だ。
だから外国からの人気も高い。半面、脆弱な国土と火山活動や
地震、台風、豪雨、豪雪など自然災害に対する対策は未完だ。
国土強靭化に向けた更なる活動がこの国の安全を担保する。
私たち建設業は安全・安心な国土形成の一翼を担うのが仕事だ。
カテゴリー:会長ブログ
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