会長ブログblog

2020.04.18

穀雨

今冬の記録的小雪で、国道252号六十里越雪わり街道が昨日再開通した。

例年なら、早くてもゴールデン・ウイーク前の今月下旬頃の再開通だ。
本来なら再開通を祝って本日、道の駅いりひろせで記念式典と記念行事が
行われる予定だったが、武漢肺炎の流行により、中止となった。魚沼市と
只見町が交互に再開通イベントの会場となり、今年は魚沼の順番だった。

今春はサクラ開花後の気温がやや低めに推移したお陰で、何時までも美しい
姿が維持され、花見宴会自粛要請が出される中、皮肉な状態が続いている。
一昨日夜、政府は緊急事態宣言の対象を全国に拡大することを決めた。
早期終息へは、国を挙げての取り組みで望む、決意の表れといえる。

戦後復興が本格化した昭和30年代、地方は人財の供給を担い、付加価値を
産む工業生産拠点は京浜地帯に集約された。以来、東京圏への一極集中は
加速度的に進み、1960年に始まった、国土の均衡ある発展を目指した、
全国総合開発計画も5次迄(50年間)取り組んだが、改善されなかった。

世界各国の事情をみても、大都市への人口集中は何処も同様な傾向だ。
こうした現象は、インフラ集積や情報の集中管理には便利だが、疫病感染や
大規模災害では大きなリスクとなることが分かった。新型肺炎ウイルスの
感染者数を見れば一目瞭然、世界の大都市に集中している。

この際、東京圏を始めとする大都市から地方への分散移転を進めないと、
安心・安全な社会活動は担保できない。経済も行政も立法府までも、
全ての本社機能が、東京圏に集中する事の危険性を軽く見てきた歴史が、
今日の状況を作り出した。未来の国の形を考える貴重な体験となった。

移転先には、東京圏とは気候風土も違う、とはいえあまりに遠隔地でない
地域として、新潟県は最適だと思う。ただし、人口密集地や用地確保の
難しい地域は避けなければならない。そうした観点からは、新潟県内でも
東京に最も近い魚沼地域は最適地といえる。早期実現を期待したい。

年年歳歳花相似 歳歳年年人不同 寄言全盛紅顔子  (劉 希夷)


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