会長ブログblog

2019.10.26

クマ出没

♪ ふけゆく秋の夜旅の空に わびしき思いに一人悩む 恋しやふるさと ・・・

先週金曜日、小出の住宅地にクマが出没し住民4人が襲われ大けがをした。
翌土曜日朝にも再び2人が襲われ、その後猟友会により捕獲された。
警察と消防が屋外に出ないよう警戒を呼び掛けた。そのため週末に予定され
ていた野外イベントも中止を余儀なくされた。

日本列島には北海道にヒグマ、本州にツキノワグマの2種類が生息している。
九州では絶滅したとされ、四国でも生息数は少ない。東北から中部にかけて、
個体数が多く、実数は把握できていないが、推定16000~26000頭が
生息しているといわれる。

クマは2~3頭の子どもを産み、2年ほどで親離れをするというから、年々
数は増えている。本来は奥山に棲み植物の芽や実、小動物や鳥類の雛などを
捕食する雑食だ。オス熊はメスの連れている子熊を攻撃するので、母熊は子を
守るため逃げ惑う内、未整備の里山に迷い込むという事らしい。

かつては肉や毛皮も珍重され、特に胆嚢は高値で売買されたから、狩猟の対象
として捕獲されたが、今では害獣駆除目的で限定的数に留まる。東日本大震災
以降はクマ肉からセシウムが検出され、食用にも適さない。増えているのは、
クマを始めシカやサル、イノシシなどで、主に保護されてきた動物が多い。

クマの腕力は強く爪は鋭いので、軽く触られた程度でも人間には致命傷となる。
突然出くわした人間に対し驚いて、攻撃するつもりはなくあいさつ程度の接触
だとしても、大怪我となる。生態系バランスが崩れ特定の種が繁殖し過ぎると、
様ざまな問題を引き起こす。天敵の日本オオカミが絶滅したのも原因の一つだ。

自然界の中で、人間が新たな種を造ることはできないが、ある種を滅ぼすことは
出来る上、絶滅すれば復活はできない。だから、地球上にある全ての生物は
維持されなければならない。自然に抗って、人間に都合よく改変してきた結果は
人間だけでなく、あらゆる生物にとっても都合の悪い状況を齎してしまう。

つひにわが いづべき故郷と定めたる いまは静かに悔なかりけり (柊二)


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