会長ブログblog

2015.12.19

一陽来復

師走の日々が加速して過ぎて行く中、来週22日は冬至を迎える。

二至二分が暦の区切りだがその中の基点ともいえる日が冬至だ。
一年で昼時間が最も短い日で、極めれば一陽来復となり、これからは
一日一日、日が長くなる意味でめでたい日でもある。 冬至には運盛りを
供える。 大根、人参、蓮根、南瓜、銀杏など飾って「ん」を付ける。

暦が完成していなかった時代、空を見上げて月の朔望を見て、過ぎてから
新月を知った。 線のように細い二日月が夕暮れの短い時間、西の空に
見えた時、昨日が新月だと遡って知る事から、朔日と呼ぶ。
冬至も過ぎてからでないと一番日の短い日だと確認できなかったのだろう。

クリスマスはキリストの生誕記念日だが誕生日ではない。 厩で生まれた
とされる言い伝えからすると季節は春の頃だといわれている。
それなのに12月25日に生誕記念日を行うという事は、このあたりの日が
昼時間が長くなり始める一陽来復の1年の始まりの日だからだと想像できる。

今年も世界では争いやテロが絶えない不安な年だった。 翻って私たちの国
でも事件や事故、災害は多かったが幸いにして戦争やテロは今の所無い。
中東諸国やアフリカの現状を見れば普通の生活を自分の家で送れる平凡さの
価値を幸せと感じよう。 今、平穏な日々を過ごせることに感謝したい。

今が底ならこれから先は良い方にしか行かない。 過去を変える事は出来
ないが未来は創造できる。 そうした一陽来復の考えで新しい年を迎えたい。
来年はどんな年になるのかではなく、どんな年にするのかだ。
意思の無い所に今日と違う明日がないのは当然の帰結だ。

一昨日の朝から漸く初雪になった。 一年の汚れを覆い隠すように景色が
白く変わってゆく。 その日放送開始したのが「魚沼コミュニティーFM」だ。
地域発のラヂオ放送がどんな情報を流してくれるのか楽しみだ。
新しい物語を始める演出としては出来過ぎの天候だった。

山河みな 古き陶器のごとくなる このふるさとの 冬を愛せむ (牧水)


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