会長ブログblog

2015.09.12

治水

今週も又、台風18号による豪雨災害の状況が繰り返しニュースで流れた。

堤防が決壊し家が流される様子や自衛隊ヘリの救援を不安な表情で待つ姿。
栃木、茨城、宮城では相当な被害が出ている模様だ。 記録的とか数十年に
一度とかの枕詞が繰り返されるが予測と対策の不備は否めない。
平穏な暮らしが自然災害により一変する姿を過去に何度も見てきた。

私たちは普段から運が良いとか悪いとか口にするが、無事であるという事が
何より運が良いと思わなければならない。 被災した方々の誰もがこんな事に
なろうとは考えてもいなかっただろう。 自然災害の現場では人命や財産を
守るために消防や自衛隊の活動、そして地元建設業の任務は重い。

今回の災害はある意味予想外でもあった。 天気予報が台風18号の進路を
正確に予想する。 テレビでは台風の雲の様子まではっきりと見せるので
東海から北陸が進路であって最も注意を要する地域だと誰もが思った。
そして台風が日本海に出て温帯低気圧に変わってからの雨だった。

一方台風17号は日本列島の東海上を北上し、北海道の東部に少し影響が
出るかという予想進路だった。 結果から言えば二つの台風と北の高気圧が
相互に影響し合って、千葉・茨城・栃木の各県を南北に結ぶ地域に長時間
豪雨を降らせ、線状降水帯という言葉も初めて聞いた。

日本列島は海から突き出た山の構造だ。 河口から分水嶺までの距離は
100~150km程しかない。 よって水源地の川は急流で一気に増水する。
中下流域も大陸の河川とは違い概して流速は早い。 だから一旦豪雨が
降ると水位の上昇は早く災害の危険確率が高まる。

昔から領地を治める大名は、先ず治水や利水そして水路網を作る土木事業
を行い、水を制するところからまちづくりを始めた。
人間は他の動物と違い火を使い、地球環境に適応出来ない部分を作り変え
させてもらうことで歴史を築いてきた。 防災対策はその基本だ。

来週は稲刈りが本格的になる、被災地も当地も爽やかな青空が待ち遠しい。


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