2018.12.29
一昨日からの年末寒波により断続的な降雪となり、漸く雪国らしい銀世界となった。
30年間続いた平成最後の年末が、慌ただしく過ぎてゆく。来年は改元が行われ
新しい時代が始まる。昭和は戦争と繁栄の時代だったが、平成は東西冷戦の終結で
危うい均衡が解け、成熟しきれない民主化やテロリズムが横行する時代であった。
携帯電話やインターネットの飛躍的普及により情報氾濫社会へと変わった。
地球環境の変化による自然災害や大地震も多発した。バブルが崩壊し、製造業や
既存のサービス業などが苦闘する中、グーグル、アップル、フェイスブック、
アマゾンの「GAFA」と呼ばれる情報産業が躍進した時代でもあった。
我が国の人口が初めて減少に転じ、大都市への集中と地方の崩壊が顕著に現れた。
年末になると今年旅立った多くの人々が思い出される。個性派俳優では大杉蓮に
樹木希林。加藤剛や菅井きん。そして、おしどり夫婦の朝丘雪路と津川雅彦。
劇団四季の浅利慶太。落語家の桂歌丸。ファッション・デザイナーのジバンシィ。
ジョエル・ロブションやポール・ボキューズといったフランス料理の大家も。
音楽界ではアレサ・フランクリンにナンシー・ウイルソン、フランス・ギャル。
ジャズピアニストの佐山雅弘に前田憲男。シャルル・アズナブールも今年だった。
他にも数々の異才が鬼籍に入った。年齢も様々だが、寿命と考えるしかない。
生きる時間は人それぞれ。決して平等というわけにはゆかない。
日本人の平均寿命が延び男性が81歳を超え、女性は87歳を超えている。
私も年明けには60代半ば。平均まで生きられるかどうかは別にしても、
引算から余命16年という事になる。かつて人生60年といわれたから
還暦を超えた年月は余禄と考え、その時間を精一杯生きる事が大事だ。
先が短くなったからではないが、一年を惰性で過ごす事だけは避けたい。
しかしながら、今年一年を振り返り、何かを成したか自問しても、反省
しきりだ。特別な事は出来なくても、時間の使い方は考えなければならない。
年齢と共に酒量は落ち、切り上げも早くなったが、飲み方が雑になった。
硝子戸の雪あかりして青き夜 なべては渦のごとく過ぎゆく (柊二)
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