2014.09.27
今日は魚沼特使の皆さんが稲刈りに訪れ、交流会も行われる。
今月号のJR東日本発行の車内誌「トランベール」の特集は、新潟・中越
「追憶と邂逅の道を行く」~再生。 日本の心の原風景だ。
中越大震災から10年が経ち、復興なった長岡・摂田屋~醸造の町を歩く~
よみがえる歴史と文化の交差点と題して、醸造元の街並みを巡る。
山古志のページでは全村避難から故郷に帰り、地域創りに取り組む
集落毎の活動を旅人の視点で見、魚沼や妻有に残る古民家再生を
核にした夢のプロジェクトを進めるドイツ人建築家カール・ベンクスも
紹介されている。
「古い家のない町は、思い出の無い人間と同じである」という日本画家
東山魁夷の残した言葉を通じ、魚沼からは国の重要文化財に指定されて
いる目黒邸と佐藤家住宅も登場する。 震災から10年の歩みも、江戸時代
から続く建築も同じ時間の流れで歴史を刻む。
こうした情報誌を見て、地元の価値を再発見したり、普段何気なく見ている
風景の魅力に気付かされる。 最近では自然に溶け込まない建物や
景観を壊してしまうような色遣い、そして機能だけでデザインを考えない
建物が増えている。
ヨーロッパでも日本でも、古くからの街並みを大切に守ってきたところが
生き残ってゆく。 建築物を維持管理しながら長く利用する。
最近は橋やトンネルなどを長寿命化する取り組みが見直されてきたが、
公共施設だけでなく個人住宅も一代限りの使い捨てではもったいない。
地球環境や資源の問題を考えれば尚更だ。 石造りの建物でなくとも、
古民家の再生利用を見れば、木造の柱や梁の耐用年数の長さが伺われる。
そしてそういう建物こそが、雪国の気候風土に合う合理的な考えに基づいた
住みやすい住宅という事になる。
古時計 とまれる針の錆びはてて むなしきかたを さしているなり (牧水)
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