会長ブログblog

2018.05.05

朧月夜

♪ 菜の花畠に入り日薄れ 見渡す山の端霞ふかし 春風そよふく空を見れば ・・・

今日は端午の節句、子どもの日だ。私が小学校の頃は自動車はバスやトラック
など営業車が主で、乗用車は贅沢で町に数えるほどしか走ってなかった。
マイカーでドライブという時代で無かったから、子どもの日には町内会で
大湯温泉まで日帰りバス旅行に連れて行ってもらった。

昭和20年8月に終戦を迎え、戦争によって東京をはじめ日本全国の主要都市が
焼け野原から再建する時期に朝鮮戦争が始まった。皮肉にも戦争特需が日本の
復興を後押しした。あの戦争により李王朝が統一した国家が北緯38度の直線
国境で再び分断された。そして今でも朝鮮戦争は休戦状態で続いている。

その半島の動きが世界中の注目を集めている。朝鮮民主主義人民共和国という
人口2500万人余りの小国を独占支配する金正恩朝鮮労働党委員長の動きが
平昌オリンピックへの参加以来劇的に変わったからだ。大会後、南北主要閣僚の
会談から一気に両首脳会談へ、そしてトランプ大統領との会談まで漕ぎつけた。

今回の南北首脳会談では核廃絶も話題に上り、少し前までは考えられない融和の
内に会談を終えた。70年にも及ぶ断絶の歴史を作ってしまったのは、東西冷戦
時代のアメリカやロシアそして中国の思惑が働いた不幸な結果だった。
同じ民族が南北に分断され、行き来出来ない不条理がこの間続いた。

当然、この後に控える米朝首脳会談がどのような成果を齎すのか期待が膨らむ。
日本としては拉致被害者の無事帰国を願わずにいられない。それにしても、この
展開を誰が予想したであろう。韓国は勿論、日本やアメリカに対しても核攻撃も
辞さない脅威を振りかざし、緊張を高めて置いての反転は見事な演出だ。

小国の外交戦略としてはやや出来過ぎの感だが、こうしたストーリーを初めから
金正恩が描いたとすれば驚愕だ。金正恩の言動や頭髪を含むファッションを見ても
考えられた演出だろうことは想像に難くない。原因やきっかけはどうあれ、あの国が
民主化され、不幸な歴史が終わり、真の平和が訪れることを期待したい。

♪ 里わの火影も森の色も 田中の小路をたどる人も 蛙のなく音もかねの音も ・・・


カテゴリー:会長ブログ

タグ:

お問い合わせconatct