会長ブログblog

2018.04.14

国土強靭化計画

今週で小出周辺の積雪はほゞ無くなり、さくらの開花が始まってきた。

「花の命は短くて苦しきことのみ多かれど 風も吹くなり 雲も光るなり」
林芙美子の詩は女の一生を短い文章の中で見事に表している。
今年の春は急ぎ足で来て、猛スピードで去ってゆく。各地のさくらは瞬く
間に満開になり、あまりにも潔よく散っていった。

今週、大分で起きた深層崩壊による土砂崩れは予期せぬ所での災害だった。
大雨が続いたわけでもないのに、突然山が崩れ、一瞬にして数軒の民家を
飲み込んだ。今日は熊本地震からまる2年の日になる。我が国では定期的に
台風や大雨、そして地震などの自然災害が繰り返されてきた。

1、人命の保護 
2、国・社会の重要な機能が致命的な障害を受けず維持される
3、国民の財産及び公共施設に係わる被害の最小化
4、迅速な復旧・復興

平成26年6月に制定された「国土強靭化計画」が目指す目標だ。
基本方針では、東京一極集中からの脱却、ハードとソフトの組み合わせに
よる施策の重点化、費用の縮減、PPP・PFIによる民間資本の活用、
が謳われていたのだが、計画は進んでいるのだろうか?

私たちの周辺を見ても、中越震災以降相変わらず、豪雪や集中豪雨災害が
定期的に繰り返される。財源の問題もあるが、予防措置の方が災害復旧より
はるかに出費は少ない。何より、代え難い人命が毎年失われてゆくことを
繰り返してはならない。

日本列島はアジアン・モンスーンとシベリア寒気団の影響をまともに受け、
地形も急峻で南北に長い国土だから自然災害への備えは怠る事が出来ない。
国土強靭化が達成されれば、自然豊かで美しい四季を醸す我が国の魅力は
地球上の宝として世界中の人々に愛される地域となる。

堅香子の 花咲く北の越の野を おもひて雪の消えん日を待つ (柊二)


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