会長ブログblog

2012.12.22

鎮魂歌

昨日は冬至だったが、マヤ暦の長期暦では5129年の周期が終わる日だった。

改暦され新しい暦が始まる日とされるが、暦の終末という事で1999年の
ノストラダムスの予言のように、世界滅亡の日という噂も流れた。
冬至は暦の起源たる日だから、その意味ではマヤ改暦の時に当たっているのは、
太陽系宇宙の摂理にかなっている事になる。

私たちの使っている西洋暦は、地球が太陽の周りを回る周期で一年の区切りが
ついて新しい年が始まり、マヤ暦と同様生まれ変わる。
地球はこうして年末が過ぎると新たな一年が始まり悠久の時間を刻む。
人間は生まれ変わるかどうか分からないが、亡くなった人が復活することは無い。

年の瀬になると、今年も多くの方々が亡くなられているのに驚く。
俳優では日活でデビュウし、石原裕次郎の黄金時代の作品で共演した二谷英明。 
渋い役柄で他に真似のできない独特の演技で人気があった大滝秀治。
マルチタレントとして活躍した地井武男、事件記者の山田吾一も今年だった。

「放浪記」の上演でいつまでも元気だった森光子の突然の訃報。 
文化勲章を始め数々の映画賞をたくさん受賞した昭和の大女優・山田五十鈴。 
宝塚出身で扇千景や淡路恵子が名前の一字をあやかった淡島千景。
そして幅広い演技力で様ざまな役どころをこなした津島恵子や馬淵晴子も。

映画監督では音羽信子や殿山泰司と近代映画協会を設立し、去年99歳で撮り上げた
「一枚のハガキ」を遺作に、文字通り世紀の大往生を遂げた新藤兼人。 
ピンク映画の巨匠だったが最近は独自の映像世界を創った若松孝二の交通事故に
よる突然の訃報も入った。

吉本隆明や丸谷才一といった時代の先端で社会に影響を与え続けた作家も逝った。
元祖女性議員山口シズエやギャンブル好きの暴れん坊議員浜田幸一も亡くなった。
髭の殿下として親しまれた三笠宮寛仁親王。 小野ヤスシや安岡力也などの個性派。
そして伊藤エミ、桑名正博や尾崎紀世彦も帰らぬ人となった。 ご冥福を祈って合掌。

頬につたふ なみだのごはず 一握の 砂を示しし 人を忘れず  (啄木)


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