8月に入り毎日暑い日が続くが、来週7日には立秋を迎え残暑の候になる。
ロンドンからは連日熱戦が伝えられ、競技だから必ず勝者と敗者が生まれる。
選手は何れも国を代表してオリンピックの舞台に立っている、選ばれし誇り高き
人たちだ。 一発勝負の本番で結果を出すのは難しいからこそ、メダルの価値も
高いが、敗れたからといって選手の名誉が蔑まれることでも無い。
競技には時間や得点を競う分かり易いものと、審判が優劣をつけるものがある。
柔道や体操のように審判が評価する競技では、誤審を疑ったりコーチ陣のアピール
によって、説明もなく結果が変わるのはスポーツのルールとしては成り立たない。
判定を変えるには大相撲のビデオ確認のように、みんなが納得する理由が必要だ。
バドミントン競技では韓国と中国の選手らが無気力試合が原因で失格となった。
次の試合相手を考え有利な相手と対戦するため、或いは対戦したくない相手を
回避するためにはこの試合は負けた方が良いと考えた末の勝たない作戦だった。
金メダルに最も近い、世界ランクトップクラスの選手だけになんとも残念な結果だ。
世界中が同時進行でテレビ観戦でき、PCやモバイルで情報発信ができる時代になり、
新たなルールが必要になった。 日本では昨年の地デジ切り替えで、テレビの買い替え
需要は終わったから今大会での特需は少なかったと報じている。 オリンピックや
ワールドカップなどのイベントの都度、家電メーカーは買い替えのCMを繰り返し流した。
今大会ではそうしたテレビCMを全く見なかった。 テレビCMから家電メーカーの
CMが姿を消した。 デジタル化された情報を映し出す液晶のディスプレイからは、
かつてのブラウン管時代のメーカーの個性は完全に消えた。
どれも同じ機能なら、価格の安い外国製品が売れるのが当たり前だ。
テレビがお茶の間の主役だったこの半世紀、政治も文化も娯楽もニュースもすべての
情報がブラウン管の画面から一方通行で伝わってきた。 PCやモバイルの普及で情報
がネット上で展開されるようになり、受け手としての視聴者から意志を表す参加者へと
変わったことにより、競技ルールも変わらざるを得ない時代となった。
それにしても暑い日が続く、イギリスの気候がこの時期だけはうらやましい。