会長ブログblog

2012.06.23

宇宙の渚

♪ 夜空を仰いで数える星も 君のいない砂浜は淋しいぜ 輝くつぶらな君の瞳を・・・

このところ梅雨空が続き晴れる日が少ないので、夜空を仰ぎ見ることも無い。
加山雄三はシンガーソングライターのはしりで「夜空を仰いで」は作詞・作曲共に
弾厚作(加山のペンネーム)だった。 「蒼い星屑」や「夜空の星」といった星絡みの
歌が多いが、こちらの作詞は後に多くのヒットを放った岩谷時子とのコンビだった。

加山は慶應大学卒業後、東宝映画に入社し宝田明の後継スターとして活躍する。
黒澤明や岡本喜八、成瀬巳喜男といった名監督の下で多くの作品に出演している。
その後、若大将シリーズのヒットで一気にトップスターに上りつめる。
グループ・サウンズが流行る少し前、演歌に行けない若年層を惹きつけた。

当時はレコード会社がヒット曲のキャンペーン映画を作って、レコード売り上げの他に
映画の興行収入も得ていた時代だった。 橋幸夫、舟木一夫、西郷輝彦など御三家と
呼ばれたスター達は、そうしたヒット曲の題名の映画に数多く出演した。
彼らの時代はレコード会社の専属契約だったので、会社の方針で映画出演もした。

その時代にあって、加山雄三は俳優でありながら作曲もする偉才として注目された。    
尊敬する団伊玖磨と山田耕作から、弾厚作というペンネームをつけたという。 
昭和41年のレコード売り上げNO1は、断トツで「君といつまでも」だったが、
レコード大賞は大御所吉田正が作曲し橋幸夫が歌った「霧氷」が受賞している。

夜空といえば、NHKスペシャル宇宙の渚、最終回は「46億年の旅人 流星」だった。
宇宙飛行士古川聡さんが国際宇宙ステーションから見た、たくさんの流星の写真が
紹介された。 流星は地球から80~120㎞の上空で発生するそうだから、宇宙
ステーションからだと見下ろす形になり、地球に突き刺さってゆくように見えるという。

宇宙で見る流星は、地上で見上げる流星とは全く違う感慨を持つと宇宙飛行士たち
はいう。 個人的でない、人類共通のもっと大きな願いをかけたくなるという
海の渚に立つと、遠く離れた見知らぬ国への憧れが自然に心に沸き起こる。
地球と宇宙の境にも、宇宙の渚があり遠い遥かな宇宙への思いが去来する。

古川さんは流星に、この美しい地球の営みが永遠に続きますようにと祈った。


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