会長ブログblog

2011.11.26

幸せの経済学

今週月曜の初雪は山間地や海岸・平野部の差が無く、県内広い範囲で観測された。

11月の下旬ともなれば、初雪が来るのは当たり前だがいつもと違う点が二つあった。
一つは県内一斉に降った事。 例年は山間地から始まって、徐々に平野部へと降りてくる。
もう一つは、降り始めた時間が昼だった事。 夜に入って冷え込んで、いつの間にか雨が
雪へと変わり、翌朝一面の銀世界になるのが理想だ。

先週は、魚沼市小出郷文化会館の「魚沼映画の専門店」が100回目の記念上映会を
行なった。 開館以来毎年7~8回の上映で今回、100回の節目を迎えた。
スタッフで相談の結果、リクエストも多かった往年のヨーロッパ作品の上映に決まった。
フランス・イタリアの1950~60年代の傑作・佳作の5本立て一挙上映だ。

「フレンチ・カンカン」(ジャン・ルノワール)、「赤い砂漠」(ミケランジェロ・アントニオーニ)
「81/2」(フェデリコ・フェリーニ)、「女は女である」(ジャン・リュック・ゴダール)
「地下室のメロディー」(アンリ・ヴェルヌイユ)
フレンチ・カンカンが50年代、他は60年代だから何れも半世紀も前の作品になる。

東京に出たばかりの頃、名画座や新宿アート・シアターで見た作品だが、古さは感じない。
当時、フェリーニやゴダールは難解だったが、今見ると理解できる。
ジャン・ギャバン、マストロヤンニ、アラン・ドロンといった存在感の強い俳優や
モニカ・ヴィッティやアンナ・カリーナの個性的な演技に圧倒される。

今週は「幸せの経済学」というドキュメンタリー映画を見てきた。 1975年、ヒマラヤの
ラダック地方を訪れた女流監督ヘレナ・ノーバーグ・ホッジが見たのは、飢餓や貧困の
無い、持続可能な自己完結型の社会だった。 その地に消費文明が入ると、わずかの間
に長年培ってきた地域文化や環境が失われていった。

グローバリゼーションの齎す、非効率や環境負荷が人々を幸せから遠ざけている。
物が豊かな現代、アメリカでも幸福度は1956年をピークに下がり続けている。
7代先の子孫が幸せに暮らせるライフスタイルや個々のアイデンティティ、ローカルフード
の大切さを訴え、ローカリゼーションを提唱するドキュメントだった。

不幸な物語の後には かならず幸福な人生が 出番をまっている  (修司)


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