会長ブログblog

2017.04.29

川の表情とふるさとの山

ゴールデンウイークが始まり、山々のブナも芽吹き、いよいよ春本番を迎える。

魚沼市は東に越後三山が聳え、北には浅草岳と守門岳、その間を縫うように
大小の河川が流れ、川沿いに集落が点在している。 小出で魚野川に合流し
堀之内を経て、越後川口で日本一の大河信濃川に合流する。 信濃川下流域は
しばしば大洪水に見舞われ、その都度生命や財産に大きな被害を被った。

そうした歴史から必要に迫られ、人工河川を切り開いて分水する技術が育った
大河津分水や関屋分水は、河川流量調整のための究極ともいえる治水工事だ。
水資源の豊富な小出では度重なる水害から市街地を守るため、魚野川の川幅を
拡げる河川改修が昭和40年代から建設省(国土交通省)の直轄事業で行われた。

小出の市街地には中橋(小出橋)と柳生橋の2つの橋が架かっていたが、
中橋は駅前から本町商店街に直結する橋で、左岸側には上越線が走っていたから、
川幅を確保するため跨線橋に作り変え、本町右岸側も一径間延ばした。
柳生橋は佐梨川合流部の上流に移設し、新柳生橋として架け替えた。

当社も河川改修の護岸工事や、新柳生橋右岸の取り付け道路工事などに携わった。
昭和40年代までの中橋を中心とする魚野川左右岸の風景写真と現在の景色は
かなり違ったものになっている。 川の姿はこうした大規模河川改修でなくとも、
水流による河床洗堀や護岸工事などによっても大きく表情を変えてきた。

一方、視線を移し周辺の山々を望むと、いつまでも変わらぬ姿で迎えてくれる。
見る位置によっては同じ山かと思うほど変わった形に見えるが、同じ場所から
見れば、ふるさとを象徴する景色が何時でも待っていてくれる。
とりわけ小出・広神・堀之内方面からの越後三山の眺めは秀逸だ。
 
八海山の八つ峰がはっきりと確認でき、越後駒ケ岳がバランスの良い三角形を
造り、丸みを帯びた、たおやかな中ノ岳がゆったりと奥に控える。
このような山と川の織りなす絶景は私たちが自慢出来るふるさとの象徴だ。
故郷の山々はいつの時代でも変わることなく私たちを見守っている。

♪ 今も山は美しい 春は花が咲き乱れ 空に小鳥囀る ふるさとの山は ・・・


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