2010.02.27
今月も残すところ1日、いよいよ春3月に入る。 今年も2ヶ月が過ぎ、時間の流れが早い。
「時間」、「空間」など、間という字の入る言葉は多い。 間は大切で、抜けたり、延びると
悪い意味になる。 音楽や演技、話芸もそうだが、間の取り方でじょうず、へたが決まる。
演じている時や話している時より、止まっている時や黙っている時で評価される。
名人と呼ばれる人たちは、一様に間の取り方がうまい。
建築の世界では「間取り」という言葉で建物全体の空間を割り付ける。
良い間取り、悪い間取りなどと評価されるが、木造住宅の柱と壁の組み合わせで割り出す
間取りから、構造と素材により、自由な間取りが設計できるようになった。
自由に設計し、その通り建てたとしても時間経過で不具合が起こる。
家族構成や生活振りは年数経過で変わるから、その時々で生活に合う間取りも変わる。
建物を建てる時の家族構成は、10年もするとほとんどの家庭で変わる。
家を建てることは、一生でも1~2度だから、常に家族構成にぴったりの家などありえない。
その事を理解している人は、家に求めるものが機能だけでは無い事を知っている。
ライフスタイルに合わせ、大切にしたい部分に対して妥協しない家造りをする。
ライフスタイルは、人それぞれだから個性的な空間設計を実現する。
それでも人生には、予期せぬ出来事や病気や怪我もつきものだ。
年齢とともに、体力も落ちてゆく。 その場面、場面に応じた改築はどうしても必要になる。
その家に暮らす人にとって、大切な生活環境を造り出すことが建設業の役割りだ。
新築や改築でなくとも、生活のパターンや気分を変えたい時には、部屋の模様替えや
家具の配置換えをする。 生活する場としての住空間や、仕事場でも机の周りにに置いて
あるモノの場所を変えるだけでも気分転換にはなる。
空間が変わると、生活様式も変わる。 形から入る考え方は東洋では、常道とされてきた。
礼儀・作法も形から入り、身のこなしや立ち居振る舞いを重んじる。
「人間」も、人と人のアイダと書く。 この間も広すぎても狭すぎてもうまくいかない。
丁度良い距離感が、良い関係を継続させる。 関係に疲れたら、少し間隔をとってみる。
距離を置く事で、客観的な見方ができる。
視野の狭い自己中心の見解から開放されると、相手が見え理解が深まる。
忙しい日々を送る中でも、休養という間を取る事を大切にしたい。
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