会長ブログblog

2010.03.06

啓蟄

今日は二十四節気の一つ啓蟄。 冬から春へ向け季節が進む。

カナダ・バンクーバーでの、第21回冬季オリンピックも終わり、同時に3月に入った。
自己ベストをつくす事より、何色のメダルが取れるかが話題の中心では選手は大変だ。
オリンピックはクーベルタン男爵の精神より、国威発揚の場の感が強く国別のメダル数が
話題を取る。 国別対抗での総合優勝など設定されていないのに、マスコミはそうした話題で
関心を引く。

そもそも国別の成績をいうのなら、南半球の国々にとっては開催時期からしておかしい。 
競技種目も、7競技86種目と増えたが、良くわからないものも多くなった。
典型は、フリースタイルスキーやスノーボードのクロス競技。 複数の選手が同時に滑るので
個人の滑走技術よりも、体格とスタートダッシュで勝負が決まる。
駆け引きや体力の勝負で、観るにはおもしろいがスポーツというよりゲームのノリだ。

同じゲーム競技でも、カーリングはコントロール技術と展開を推理しながら、試合運びを競う
点で優れていて惹きつけられる。 知的な感じのスポーツだ。
開催地カナダはカーリングが盛んで、氷上のゲームに強く最多のメダルを取り、雪と氷の国
としてすばらしい成績をあげた。

かつて、冬のオリンピックはヨーロッパ勢が圧倒的に強く、特にスキーはオーストリアと
フランス、スケートはドイツとオランダが双璧だった。 
アジアから本格的に参加していたのは、最近までは日本だけだったが、今大会での韓国と
中国の躍進は素晴らしかった。 次回にはもっと強くなって名選手が多く誕生するだろう。
アメリカは、スノーボードを普及させたことで冬季大会も強くなった。 
今ではスキーも含め、ゲレンデ競技はヨーロッパ勢に引けをとらない。

オランダのお家芸は、スピードスケートで、韓国もそうだが、日本の人口の半分にも
満たない国々が強い選手を出し続ける事の努力は凄まじいものだ。
ドイツは恵まれた体力を活かし、氷上の競技は強い。 かつて東西に分かれていた時代も
特に東ドイツはスポーツに力を入れて、夏の大会でも多くの名選手を輩出した。
ノルウエーも、国名から付いたノルディック種目では、本家としての面目躍如だった。

冬季大会の種目には、記録登録(新記録)競技は少ない。 それだけライバルと戦うだけで
無く、自然とも闘う競技だということだ。 陸上競技場で100mを競うのは、正に人間の限界
への挑戦であり、記録への挑戦でもある。 しかし競技場での試合には、運・不運という事は
あまり無い、実力どおりに決まるケースが多い。 冬季競技は、天候が結果に影響する。
スタート順でコースコンディションも全く違う。 それでも言い訳は利かない、一発勝負だ。
実力通りには決まらないから、それを知る選手達はお互いを讃えることが出来る。

冬季オリンピックが終わり、雪国の民が一番待ち遠しい季節を待つばかりとなった。


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