会長ブログblog

2009.11.21

悲しくてやりきれない

♪ 胸にしみる空のかがやき 今日も遠く眺め 涙に暮れる 悲しくて悲しくて・・・

加藤和彦、北山修、はしだのりひこ、によるトリオ、ザ・フォーク・クルセダーズ。
「帰ってきたヨッパライ」、「イムジン河」、でデビューした、京都のフォークグループだ。
「イムジン河」は、元々北朝鮮の歌を日本語訳で歌った曲で、発表当時
歌詞内容から放送禁止歌となり、レコードデビューが見合わされてしまった。
「イムジン河」を逆廻しで聞き、コード進行からわずか15分で出来た曲が
「悲しくてやりきれない」だと言われている。

フォークルは活動時間が短かったわりに、名曲が多い。
♪ 野に咲く花の 名前は知らない だけども野に咲く 花が好き・・・
「戦争は知らない」は寺山修司の詩に加藤が曲をつけた。
♪ 風にふるえる オリーブの花 白い壁の教会で・・・ 「何のために」。
最近ではほとんど耳にしなくなった、反戦プロテストソング、当時の若者たちは歌で
反戦の意思を表した。

♪ どんなにどんなに 離れていても 僕は君を忘れはしない・・・
メロディーは美しいのに、歌のテーマは「水虫の唄」。
♪ 命かけてと誓った日から 素敵な思い出 残してきたのに あの時同じ花を見て・・・
「あの素晴しい愛をもう一度」は北山が加藤とミカの結婚の時に贈った詩だ。 
他にも、「こぶの無い駱駝」や「花のかおりに」等など

フォークル解散後、北山修は精神科医になり、はしだのりひこは
シューベルツを結成し、「風」や「花嫁」など多くのヒット曲を生んだ。
加藤和彦はサディスティック・ミカ・バンドで新しい音楽表現を提案し、
最近では、映画や演劇の音楽を担当するなど、広範な活動を展開していた。
その加藤和彦が10月16日、軽井沢で急逝した。 自死だった。

今年は、忌野清四郎が春に逝き、個性的なアーティストをまた一人失った。
遺言で、「世の中が音楽を必要としなくなり もう創作の意欲もなくなった。 
死にたいというより消えてしまいたい」、と書き残した加藤が
目指したものは何だったんだろう?
五木寛之の詞に、加藤が曲をつけた「青年は荒野をめざす」。

♪ 一人で行くんだ 幸せに背を向けて さらば恋人よ なつかしい山よ河よ・・・


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