会長ブログblog

2021.03.27

復活の物語

小出の積雪も1mを切り、今頃は毎日10cm程も解けるから景色は一変する。

関東から西はサクラの開花が進み、この週末には例年より早く満開となる見通しだ。
大白川の破間川ダムに春を告げる「雪流れ」が現われ、流氷のような景色を造って
いる。静かな卒業式も終わり、これからは新年度に向けて新しい生活が始まる。
東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレーも、福島からスタートした。

4年に1度の開催だから、1年遅れたがどうしても開催して欲しかった。
アスリートは、オリンピック出場を目標にして日々鍛錬している。人間の体力は
20代で絶頂期を迎え、以降徐々に衰えてゆく。好調はそう長くは続かないから
こそ、一つの目標に照準を合わせ、きつい練習に耐えている。

だから、理由の如何を問わず、オリンピックが中止になれば、一生に一度しかない
チャンスを失うかも知れない。数々の競技種目に出場できる選手は、多くのライバル
に勝ち抜いた選ばれし人だし、選手を取り巻く多くの人々が陰で支えた結果だ。
そうした事情を考えれば、軽々に中止とか延期とか言うべきでない。

今大会は海外からの観客を制限し開催される事となる。現状を考えれば止むを得ない
判断といえる。昨年中止になった高校野球も制限下ながら行われている。感染禍でも
対策次第で大会は運営できるはずだ。出来ない理由を探すのを止め、出来る方法を
考えよう。聖火リレーがスタートしたのは、開催に向けた確実な一歩だと認識したい。

熱戦の続く大相撲春場所は、早くも明日千秋楽だ。大相撲も現役生活はせいぜい
15年から長くても20年くらいだ。150kgを超える巨漢が裸でぶつかり合い、
倒すか出すかの格闘技を、盛土で高低差のある土俵で繰り広げるのだから、怪我は
つきものだ。このほど、横綱鶴竜が現役引退を表明した。怪我に泣く力士は多い。

今場所も横綱不在の寂しい土俵だったが、感染対策をし、観客数を制限し、会場を
両国国技館に固定してでも実行したのは評価できる。照ノ富士と高安の元大関二人
が土俵を引っ張っている。特に照ノ富士は、大関復帰が掛かる重要な場所だ。
怪我に泣き、番付を序二段まで下げたのも、そこからの大関復帰も史上初となる。

照ノ富士の復活は、不可能を可能にする勇気と希望を見ている者に与えてくれる。


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