会長ブログblog

2021.02.27

東京堀之内会

今週は寒い真冬日で積雪の多い日と、春を感じさせる暖かな日が交互に現れた。

今頃は昼時間が毎日2分位ずつ伸び、空気の色も柔らかな暖色系に変わってきた。
明日で2月も終わり3月の声を聞くと、間もなく春がやって来る事が感じられ
軽やかな気分になる。今月は28日が日曜日に当たり、月末の営業日が26日と
なって2月が一層短く感じられた。

我が魚沼市は平成16年に北魚沼6町村の合併により誕生した町だから、旧町村毎に
故郷を想う郷人会があった。昭和30年代までは、小出~上野は上越線で6時間以上
掛かった。その時代、東京は遠い憧れの地でもあった。中学校を卒業した15歳の
少年・少女たちは集団就職で故郷を離れ、夜学で高校に通った。

帰省出来るのは、お盆と正月休みの時だけ。だから、故郷を想う気持ちをいつも
強く持ち続けた。そうした人たちの集まりが郷人会だ。年に一度の総会を上野で
開き、互いの歩みを確認しながら、嬉しい楽しいひと時を過ごす。時間を惜しんで
話が弾むが、お開きになると来年の再会を約束しそれぞれの日常に帰る。

このほど東京堀之内会が3月をもって解散するという知らせが届いた。6町村の
郷人会では最も会員数が多く、上野精養軒の3階大ホールに入りきれないほどの
盛況は、精養軒で行われる同種会では最大規模と云われた。昨年は新型肺炎禍で
開催できず、高橋進会長が一昨昨年逝去され、後任が決まらない中での解散だ。

東京小出会が一昨年、会員の高齢化を主因に解散し、守門会も昨年続いた。
湯之谷会も同様で、このままでは、郷人会の火が消えるという危機感から、新たに
魚沼市全域の郷人会設立を目論んだが、新型肺炎禍によりこの1年は進まなかった。
広神会は佐藤会長が元気だし、入広瀬会は人数も限定的ながら存続している。

故郷を思う気持ちが年々薄れてゆく時代の変化が気にかかる。高速交通体系や高度
情報化社会が便利な生活を創り出したが、その陰で失われ消えてゆく価値を見過ごし
てはならない。東京はおろか、世界中がどんなに近くなろうとも、生まれ育った故郷
への想いを大切に持ち続けることが、我が国の新たな未来をを拓く鍵となる。

ふるさとはとおきに在りて思ふもの そして悲しくうたふもの よしや (犀星)


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