会長ブログblog

2020.08.15

75回目の夏

♪ 去年のあなたの想い出が テープレコーダーからこぼれています ・・・

今日は日本人にとって特別な意味を持つ日、月遅れのお盆を迎える。
学校は夏休みの真っ最中、会社もお盆休暇で、本来なら一族全員が集まり
ご先祖への感謝を捧げる大切な日だ。今年はコロナ禍で帰省を見合わせる
人も多く、何時ものお盆とは違う時間が過ぎてゆく。

ここ数年、各地の夏祭りも本来の神社縁日からお盆に合わせ日程変更した
地域も多い。お祭りを盛り上げるために、多くの人々が集まるお盆に行う方
が様ざまな意味で都合が良いからだ。今年は、ほとんどの夏祭りや花火大会
が中止となった。今の状況下で多くの人々が集まること自体を避けるためだ。

そして、今日8月15日はもう一つ、太平洋戦争の終戦記念日でもある。
あれから75年が経ち、戦争体験を記憶に残す世代は、80代半ば以上の
人たちとなった。昭和39年の東京オリンピックまでは、敗戦のつめ跡は
傷痍軍人の物乞いなど、社会のいたるところに残っていた。

昭和40年代の高度経済成長を経て、日本社会から戦争は歴史上のものと
なっていった。太平洋戦争で、国内唯一連合軍との地上戦を経験した沖縄
だけは、昭和47年の日本返還後も米軍基地と共生せざるを得ない環境に
置かれ続ける。国際情勢は軍事バランスにより、危うい均衡が保たれている。

私たち日本人にとって戦後は太平洋戦争後を意味するが、諸外国ではその後
も幾多の戦争が起こり、今でも戦争状態が続いている国は多い。どれだけ
多くの人命が奪われても、平和な世界への道のりは遠い。我が国が75年間
平和を維持できたのも、アメリカの傘下で守られてきたのが実状だ。

お盆のお墓参りには、小出公園にある戦没者慰霊碑にも参拝する。母親の
兄が太平洋戦争で戦死し、名前が刻まれている。ご先祖に感謝し、戦没者
には不戦の誓いを捧げる。毎年巡ってくるお盆は、先を急ぐ夏を惜しみ
ながら、仏教行事のみならず、平和の尊さを再認識する日でもある。

♪ 約束通りにあなたの愛した レコードも一緒に流しましょう ・・・


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