2011.11.12
先週で奥只見遊覧船の今季の営業が終わり、丸山スキー場の開場準備に入る。
今年は電力不足の影響で水位が下がり、夏の一時期休業に追い込まれたが秋口には
再開し紅葉狩りのお客様で賑わった。 奥只見遊覧船の船上では昨年に続き地元中学生
によるジュニア・ガイドが案内を務めた。 短い間だったが、お客様にはご好評を戴いた上
子供たちにとっても、ふるさとの自然や歴史を学ぶ貴重な体験となった。
多勢のお客様の前で案内する体験は貴重で、雪国のどちらかと言うと引っ込み思案な
子供たちが、初々しく語りかける。 こうした経験が子供たちを成長させ、ふるさとに対する
誇りと愛郷精神を育む。 昨年から参加した生徒は、全員今年も引き続きやってくれたし、
新たに加わった仲間に先輩として指導もしてくれた。
考えてみると、自分が中学生の頃より格段に社交的で明るい上、大人っぽく見えた。
私の中学時代は、1960年代後半で小出中学校はA~Fまで6クラスあり、1クラスに
50人以上いたから学年では300人を優に超えた上、他に伊米ヶ崎中学校もあった。
数は今より断然多かったが、生活は質素で発展途上の子供たちだった。
あの頃は、給食は無く弁当持ちだったが、水っぽい牛乳が出た。 今頃の季節には
教壇の横にだるまストーブが置かれ、当番で石炭をくべたり掃除もした。
休み時間になると、後ろの席からストーブの周りに出て来て暖まる。 家庭では
火鉢と火燵で木炭が主な燃料であり、石油ストーブはその後普及した。
石炭は、九州や北海道で掘った国産だったし、木炭は、地元の里山で切り出された
ものだった。 何世紀にも亘り、自然と共生した自己完結型の生活を送ってきた。
ところが、この半世紀の間にエネルギー革命が起こり、石油資源から原子力へ、
そしてこれからは新エネルギーへと転換してゆく。
太陽光や風力などが注目されているが、発電量が少なく日本の全国土をパネルで
覆っても足りない上、気象条件に左右され安定供給は出来ない。
雪国では水力が現実的だろう。 初期投資が大きいことと、水没地の生態系が
損なわれるので批判もあるが、半永久的にクリーン・エネルギーを供給してくれる。
紅葉の奥只見湖上で、子供たちの案内を聞きながら、そんな事を考えた。
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