2009.10.10
台風18号が上陸し各地に被害をもたらした。 幸い県内では大きな被害は出なかった。
台風が来ると気持ちが落ち着かなくなる.
被害の心配と同時に、どのくらいの雨や風が吹くのか心の中に期待にも
似た感覚が生まれる。
子供の頃、台風が来るとフェーン現象により、秋にしては生暖かい風と、台風一過の
空の青さのコントラストが、過ぎ去った夏への郷愁を感じさせ、さらには
栗の実の収穫や学校の休校といった望外のおまけまで付いてくる。
やや単調な少年時代の毎日が、台風により非日常の空間へと生まれ変わる。
近所の子供たちも、大人の心配顔を横目にワクワクしていた。
どこから飛んで来たのか、ブリキの看板が音をたてて転がってゆく。
伊勢湾台風のような、大きな被害が出ることも魚沼ではあまり無かったせいも有る。
石坂洋二郎の青春小説「台風とザクロ」はテレビドラマ化もされ、なんとなく忘れがたい。
あの頃は(昭和30年代)、風が吹くとしょっちゅう停電した。
電気の点かないうす暗い茶の間で、ロウソクの灯りをたよりに夕飯を食べる。
なんとはない一体感のようなものを感じた。
電気が復旧した時の明るさ、ありがたさも格別だった。
不自由な体験があってはじめて気づくありがたさ。
飛行機や船泊の欠航はともかく、在来線は運休を前日から決めた。
冬季間の雪もそうだが、鉄道はいつからこんなに天候に弱くなったのだろう?
それだけ使命感がうすれたと思われても仕方ない。
建設業の現場にとって台風は厄介だ。
安全施工が確保できなければ、休工となり予定が狂う。
現場の状況によっては、仮設物をいったん撤去しなければならない。
どんなに手戻りがあろうと、安全を確保しなければならない。
道路や河川に災害が起これば、即座に対応し、昼夜を問わず応急復旧にかかる。
豪雪の時も、生活道路を守るため除雪隊は同様の対応をする。
なすべき役割を責任を持って果たす、その先に未来は開ける。
建設業は、市民の生活基盤を守る使命を忘れてはならない。
台風がくると、何となく期待にも似た感覚を持つのは不謹慎だろうか?
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