2020.03.28
年度末を迎え、会社や役所、学校も異動の時期だが例年とは違う空気が流れる。
今週東京での新型コロナウイルス感染者が増加し、小池都知事は爆発的急増
(オーバーシュート)を防ぐ措置として、在宅勤務や東京都への往来の自粛を
要請した。首都圏の各県も週末の外出自粛を住民に求め、新潟県知事も県民に
向け東京への訪問を控えるよう呼びかけた。
これを受け、都内では映画館やデパート、遊園地などが軒並み営業休止と
なった。多くの企業も在宅勤務に切り替えた。ホテルや飲食店、繁華街は
閑散とし影響は大きいが、兎も角、今はウイルス封じ込めに徹する時間だ。
折しも桜が満開となり、気温も上がり、麗らかな春の日差しが皮肉に映る。
しかし、現状の日本は欧米を始め諸外国に比べればまだ良い方だ。
イタリアやスペインでは医療崩壊が起こり、多くの犠牲者が出ているし、
ニューヨークやカリフォルニア州、南アフリカやオーストラリアでも、
都市封鎖(ロックダウン)が起こっている。
最新の医療技術を持ってしても、新型ウイルスを討つ方法が見つからない。
この戦いは、人類に課された新たな試練といえる。何時の時代でも地球上の
どこかで戦争が続いている。大切な生命を自らの戦いで奪い合う愚かな人間を
目覚めさせるために、神様が与えた試練かも知れない。
かつて、東西冷戦時代には政治が不安定になると、一時的に軍部が国を治める
戒厳令が敷かれた事があった。お隣の韓国やタイでも’80年代に戒厳令が
敷かれ、夜間の行動が規制されたこともあったが、昼は普段通りの生活だったし、
私たち旅行者も特に不自由は感じなかった。
冬が終わり、春が巡り来る。季節の循環は変わることなく滔々と続く。
私たち人間も、地球上の様ざまな生き物と同じく、生かされている存在だ。
ネズミやウサギなども無秩序に増え過ぎれば、感染症が発生し数を調整する。
限りある地球環境の中で、より謙虚さが求められているような気がする。
心にも あらぬわかれの名残りかは 消えてもをしき 春の雪かな(藤原定家)
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