会長ブログblog

2019.12.28

年送り

暦の巡り合わせで、今日から9日間にわたる例年より長い年末年始休暇に入る。

故郷や行楽地に向かう新幹線や飛行機は満員だし、高速道路も渋滞が予想される。
だから交通輸送業やサービス業に従事する人たちは、世間が休みだと忙しくなる。
又、警察や消防、病院などは年中無休だし、私たち雪国の建設業が担う除雪隊も、
交替で道路網を守る。こうした休めない仕事は結構多くの業種に亘る。

近年「働き方改革」が新たな社会課題となり、それを受けて大手コンビニチェーンや
ファミリーレストラン、そして大手スーパーやデパートも年末年始の営業を見直す。
嘗てはスーパーでもデパートでも年末年始は休み、初売りは3日か4日からだった。
コンビニはセブン・イレブンだったから朝7時から夜11時までの営業だった。

今でこそ24時間営業が当たり前のようになっているが、半世紀前では考えられ
ない事だった。年中無休24時間営業を維持するには、それを支える人たちが必要だ。
しかし、わが国の労働人口は急激に減少し、労働時間短縮や年休取得も義務付けられ
ている。こうしたミスマッチは、働く人の売り手市場を増幅させ人手不足は深刻だ。

平成4年から公務員の週休2日制が始まり、平成14年からは学校も週休2日制が
採用された。だから現在20歳過ぎ位迄の人は、小学校時代からずっと週休2日制で
生活してきた。仕事に就いて初めて、土曜出勤や交替勤務を経験する事になる。
長時間労働は避けなければならないが、多様な働き方があっても良いと思う。

昭和50年代迄は、学校でも役所でも休みは土曜の午後と日曜だった。わが建設業界
では、日曜でも全社休むのは月2回だった。それは特別な事でなく、旅館・ホテル業は
休みは無かったし、商店街でも毎週休む店の方が少なかった。それくらい働く事が
美徳で苦にならなかった。その分、今以上に休日は貴重で、時間の使い方も上手だった。

働いて、働いて、休むことが罪悪のような時代だったが、決して不幸な時代とは感じ
なかった。間違いなく今日よりも良い明日が約束されていたからだ。夢もあれば希望も
持てた時代だった。働き方改革は時代の要請だ。しかし、私たちは休むために働いている
訳ではない。大切なのは目的を叶えるために、自らを律し努力し挑戦する姿勢だろう。

今年も週に一度の徒然草にお付き合いいただきありがとうございました。良いお年を。


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