会長ブログblog

2019.11.16

デジタル・デトックス

遅れていた紅葉前線が小出辺りの里山に下がり、日一日と秋が深まってゆく。

北国には初雪の便りが届く時季となり、もうじき魚沼も白い世界が訪れる。
季節のサイクルは四季で変わるが、それぞれの季節も半月単位で二十四節気
に分けられ、更に七十二候で細分される。今は二十四節気では「立冬」の
期間、七十二候では五十六候「地初めて凍る」の候で、冬の始まりだ。

先日発表された昨年度のスマートフォン保有率が75、1%となり、パソコン
を抜いたそうだ。日本人の4人に3人はスマートフォンを持っている事となる。
持ち歩ける携帯電話が誕生してまだ30年余だが、当初は電話を移動できる事
だけでも画期的だった。その後メールによる文字情報通信も可能になった。

今では、インターネットによるあらゆる情報収集と、各種アプリケーションの
充実で様々なサービスが利用できる他、高性能カメラやキャッシュレス決済など、
スマートフォン1台で多機能・多目的に使える、今までにない便利グッズだ。
財布を忘れても困らないが、スマートフォンを忘れたら大変な時代になった。

スーパーコンピューター「京」が登場したのは最近の事と思っていたら、なんと
引退というニュースが流れた。今度は「量子コンピューター」だそうで、スーパー
コンピューターで1万年も掛かる計算を、数分間でやってしまうという事だ。
所詮は計算機だから、演算と記憶能力が高いだけで創造する力は持たない。

AIやITといった世界の進化スピードはあまりに急て、ついて行けそうもない。
今の子は中学や高校時代からずっとお世話になっているから、スマートフォン
依存症も増えているそうで、最近では「デジタル・デトックス」と云われる、
デジタル機器から解放される取り組みも注目されるようになった。

デトックスというからには、矢張り「毒」が有ったのだと改めて認識した。
電車の中で、乗客がほゞ全員スマートフォンを操作している姿が異常だと
感じない社会は異常だ。時々はゆったりとした自然の中で、スマートフォンの
電源を切り、人間本来のバイオリズムを恢復することは必要だ。

「デジタル・デトックス」なんてことが話題になる社会は行きすぎた社会だ。


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