会長ブログblog

2019.09.14

15号台風と十五夜

堀之内十五夜祭りが始まった昨夜は、旧暦8月15日で中秋の名月だった。

いわゆる旧暦では目に見える暦の指標として、月の満ち欠けが使われてきた。
月の周期は約29、5日で一巡するから、その期間を一か月としたので、
太陽の周りを地球が一巡する太陽暦とは一年間で10日ほどの誤差が出る。
そのため3年に一度くらいの割り合いで、潤月を入れ暦を調整する。

新月の月は見えないので、2~3日遡って知るという事から朔という。
本来の三日月は極めて細く、夕刻昇ってすぐに沈んでしまうので注意して
見ないと気付かない。5日月頃から十五夜を経て下弦の二十三夜くらい
までが夜見える時間帯だが、それを過ぎると深夜から明け方にしか見えない。

もっとも身近な天体だが、それでも40万kmも離れているから、簡単には
行くことはできない。アポロ11号が初めて着陸したのが、1969年だから
あれから半世紀が経過したが、未だに2度目は実現していない。
手塚治虫や横山光輝が描いた21世紀未来図で、宇宙開発は未だ道半ばだ。

月や星などは空の彼方に存在するが、地球の周りは大気圏で覆われている。
その内最も地球に近い層が主に窒素と酸素でできている対流圏だ。対流圏内の
水蒸気が様ざまな気象状況を造りだす。今回の台風15号もそうした活動で、
発達した水蒸気の渦が、猛烈な雨や風を起こし大きな被害を齎した。

予想された台風の規模と進路により、前夜から交通機関は計画運休を発表し、
注意喚起を図った。夜が更けるにつれ、テレビでは刻々と変化する風雨の状況を
中継し、備えと注意を呼び掛けた。これから起こるであろう危機を事前に予報
したことになる。しかし、結果は予想以上の被害と混乱だった。

首都の交通は完全にストップし、予定された運転再開時間もずれ込んだため、
各駅は乗客でごった返した。成田空港は全ての交通機関が止まり、陸の孤島と
化した。千葉県では停電や断水が続き、市民生活に大きな影響が出ている。
信号機も点かない真っ暗な住宅街の中での生活は、想像するだけでも大変だ。

今夜は十六夜の満月、千葉県の暗い夜空を明々と照らしてくれるだろう。


カテゴリー:会長ブログ

タグ:

お問い合わせconatct