会長ブログblog

2019.07.27

川の恵み

今週24日、新潟管区気象台から新潟を含む北陸地方の梅雨明けが発表された。

気象台からの発表はかつて「宣言」だったが、近年は「した模様と思われる」
という言い回しに変わった。例年、新潟県だけが関東甲信に置いてゆかれるの
だが、今年は珍しく中国地方、東海地方や関東甲信よりも早く明けた。
気象台の発表が無くても夏は来るのだが、これで正式に盛夏といえる。

今日は土用丑の日、ウナギ受難の日だ。スーパーのチラシには各店競って
ウナギが載る。かつて小出上町には「旭家」という料理屋があり、料亭の
玄関脇に、通りに面した食堂が設けられ、外壁の框がガラス水槽になっていて、
水レンズで拡大されたウナギの泳ぐ姿が雁木通りから眺められた。

当時、魚野川や破間川は鮎だけでなく、鮠や鰍の他ウナギやヤツメウナギも
捕れた。子どもたちも「筒漁」や「伏せ針」などで捕まえたものだった。
現在と比べるとずいぶん豊かな川の恵みだった。河川環境悪化の最大原因は
産業排水と合成洗剤を含む生活雑排水による水質汚染だ。

長年、偏った報道や見た目にわかりやすい河川改修やコンクリート構造物が
環境悪化の主因だと思われていたが、実際には水質汚染が最大の原因だった。
その証拠に、工場排水や農薬の規制、下水道の整備によって水質が改善され、
ホタルを始め様ざまな昆虫や水生生物が復活している。

そんな川辺の恵の一つが夏の簗場だ。魚野川には上流から、浦佐やな、
堀之内やな、川口やなが有り、破間川には以前は広瀬やな、島のやな、
やな下倉城が有ったが、現在は広瀬やなだけが営業を続けている。
完全予約制で天然物だけを扱い、地物の天然ウナギも食べることができる。

今夜は、オープン・ビア・ガーデン「ワンナイト・サマー・堀デイ」が
堀之内本町通りの路上で開催される。フォークやジャズのコンサートもあり
出店は全て地元の飲食店や商店で、手作り感満載の楽しいイベントだ。
堀之内はいつも商店街が元気で、お祭りを始め様ざまな取り組みを行う。

簗のすに 鮠数十尾走りくる 水に真向かひ その背を並ぶ (柊二)


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