会長ブログblog

2016.02.13

堀之内な日々

建国記念の日、歴史ある堀之内の奇祭「雪中花水祝」が行われた。

この時季に新婿に御神水(冷水)を頭から浴びせ、子宝や豊作を祈願する
荒行事だ。 雪国の冬の祭は婿受難のものが多い。 松之山温泉では雪山
から放り投げられ炭を塗られる。 起源は村の大事な娘を取られた腹いせと
いわれるが、雪国の婿になるのも容易じゃない。

今年は18人の新婿が参加し、例年にない小雪の中、少し小さめの
特設ステージ上で裃姿の還暦を迎えた年男たちから御神水をかけられた。
天気が良かった分、夕方からは冷え込みが強まりいつもより寒い花水祝い
が厳かに執り行われた。

昨日は、堀之内の竜光地区出身の小松みゆきさんが原作を書き、
昨年秋に公開された映画「ベトナムの風に吹かれて」の上映と原作者の
講演会が小出郷文化会館で行われた。 映画は明日まで上映されるが、
同級生の努力と地元人気で文化会館は満員札止めの盛況だった。

ハノイで日本語教師をしている小松さんが、認知症が進む母親を
ベトナムへ連れて行って一緒に生活しながら介護するストーリーだ。
ハノイの街には古くからの人情やどこか懐かしい風景が残り次第に
母親の心を開いて行く。

東南アジアなどのいわゆる発展途上といわれる国々の農村や郊外の
佇まいは、昭和30年代頃の日本の原風景が残っている。
あの頃のまま、時間だけが止まって、どこかなつかしい家々や小さな商店、
そして子供たちの遊び声や様ざまな音やにおいなど。

先日テレビで認知症が進み感情を失った人が、昔懐かしい歌を聴かせると
表情が変わり感情が甦るという内容を放送していた。
懐かしいという思い出は記憶のどこかに断片であっても残っていて、
当時の出来事が甦ってくるのだという。

年齢を重ねると昨日の事は忘れても、遠い昔の記憶は忘れないものだ。


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