2019.05.11
♪ 春色の汽車に乗って海に連れて行ってよ たばこの匂いのシャツに ・・・
雪国に暮らす私たちに、若葉の芽吹く新緑が眩しい一番良い季節が訪れている。
豊富な山の幸に恵まれ、食卓にはコゴミ、ウルイ、木の芽、ウドなどが並ぶ。
春は全ての生きとし生けるものにとって、生命の活力を与えてくれる。
どんなに深い雪に覆われようとも、間違いなくこの季節は巡ってくる。
戦後我が国は驚異的な経済発展を遂げたが、支えたのは各種インフラの整備だった。
電力の供給や道路交通網の整備、通信技術の発達など、各分野で技術開発が
スピード感をもって進められた。家電製品やマイカーの普及により、生活も便利に
なり、戦後復興から僅かな期間で世界に誇る経済大国を造ってきた。
1950年代は朝鮮戦争による特需で、1960年代に入ると東京オリンピックに
向けて高速交通体系も整備された。当時、タクシーのスピードと経済発展は比例する
と云われ「神風タクシー」が出現した時代でもあった。しかし、その陰で新たな問題と
されたのが、第一次交通戦争と呼ばれた交通死亡事故の急増だった。
交通事故犠牲者数は1970年頃ピークを迎え、年間16765人にも上った。
自動車と人間が接触するのが原因だったから、解決策は歩車道分離と歩道橋の設置、
信号機による交通規制が進められた。その効果で犠牲者数は減少の一途をたどり
一昨年には統計上最少の3532人にまで減らした。
この所、高齢者の運転操作ミスや若者の暴走運転、単純な判断ミスなどによる事故が
目立って増えてきた。自動車はAIによる自動ブレーキ機能で衝突回避など安全対策も
進んできたが、人間の操作ミスによる事故は絶えない。この度の大津市での保育園児
2人の幼い命を一瞬にして奪う悲惨な事故は、そうした単純な判断ミスが原因だった。
自動運転車の開発も進む中で、これからの時代はAIと人間との新たな問題が心配される。
ボーイング737MAXの最新鋭機が2機相次いで墜落したのは、人間の判断より自動操縦の
AIが優先された結果だといわれている。人間のミスをカバー出来るAIの開発が急がれる。
人工知能をどうコントロールするか、新たな取り組みが求められている。
ひさかたの 光のどけき春の日に しず心なく花の散るらむ (紀 友則)
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