2015.04.11
♪ 窓は夜露に濡れて 都すでに遠のく 北へ帰る旅人ひとり 涙流れてやまず
昨日は七十二候の「鴻雁北」で「カリ北に帰る」と読む。 文字通り北帰行だ。
二十四節気は1年を二十四に分けるから15日程度の期間を表し、例えば
「立春」とか「春分」など聞き慣れた季節を表す暦だが、七十二候は
5日間程度の刻みで変わるから、より季節感が具体的だが一般的ではない。
先週土曜日は午後から曇が出て心配したが、9時頃に夜空を仰ぐと
見事な皆既月食の様子を見る事が出来た。 東京を始め全国では雲って
見えなかった地域が多かったというから幸運だった。
地球の公転による季節の移ろいで星座の見え方も変わるが、食は別格だ。
天体の見え方も春仕様へと模様替えだ。 最も明るい恒星-1、47等星の
シリウスも西へと下り、オリオンに変わって北斗七星が横たわる。
地上の景色とは違う夜空の星の配置が季節を主張する。
季節感の薄い熱帯や極地においては天体の見え方が唯一季節の尺度となる。
昼は太陽の明るさが邪魔をして見えないから夜にしか星は出ないように
感じるが昼も夜も星は有る。 見えないという事で存在そのものが無いように
思うが、人間の眼の機能はそれくらい大雑把なものだ。
今夜は二十三夜で、夜更けにしか月は出ないので星を見るには良い。
先週から日本経済新聞で宇野亜喜良氏によるROCK・ジャケット・アート10選。
6枚目はドアーズの「まぼろしの世界」サーカスの一団がフェリーニの映画の
ような雰囲気を醸したデザインだ。 T-REXのマーク・ボランが感電している
ようなジャケットが印象的な「電気の武者」が7枚目。
化粧した顔にブロンドの長髪で女性にしか見えないデビッド・ボウイの
「ハンキー・ドリー」が8枚目。 ポランスキーの映画「マクベス」のBGMの
サード・イヤー・バンドが9枚目で、最後の10枚目はちょっと時代が飛んで、
93年発売トム・ウエイツの書きなぐった様な文字の「ブラック・ライダー」だった。
どんな視点で選んだのか分からないが個性的なジャケット・コレクションだった。
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