会長ブログblog

2018.09.15

大地の芸術祭

今週は四尺玉で有名な片貝祭が行われ、昨日から越後堀之内十五夜祭も始まった。

雨模様の日々が続き、片貝花火も心配されたが、9、10両日共に夜は雨が上がり
予定通り花火は打ち上げられた。長岡花火は三尺玉やフェニックスで有名だが、
片貝花火は世界最大の四尺玉が圧巻だ。もう一つの特徴は地元有志がスポンサーに
なり、個人や家族に関連して打ち上げられることだ。

今日は堀之内十五夜祭りの花火大会で、明日は神輿パレードと民謡流しが行われる。
十五夜とはいっても今年の月齢は五~七で、中秋の名月十五夜は24日になる。
しばらく前から開催日を週末に合わせたのでので数字(月齢)は一致しない。
秋祭りは収穫を神に感謝したり、息災を祈願したりするハレの行事だ。

祭といえば3年毎に行われ、今年7回目を迎える越後妻有の「大地の芸術祭」も
50日余りの会期を終え17日で閉幕する。2000年に始まった第1回の頃は、
地元住民からの理解も薄くどうなる事かと思ったが、18年間続けたことで、
十日町の街並みも美しく変わったし、飲食店の質も随分向上した。

作品も日本人のみならず、外国の著名な芸術家の作品が出品されているので、
それを目当てに訪れる外国人客も目立つようになった。ボランティア・スタッフ
「こへび隊」も留学生が多く、まさに国際的な芸術祭へと成長を続けている。
本町通りの雁木の柱には美しい織物が巻かれ、着物の街としての意気込みが伝わる。

突然現れる数々の作品と里山や棚田とが織りなす、如何にもミスマッチな空間こそ
大地の芸術祭の真骨頂といえる。作品を辿って走り回る風景も、何気なく通り過ぎる
里山や田園風景を一体と見る事で、この芸術祭でなければ感じることの出来ない
独自の価値を生み出している。

廃校となった小学校を利用した美術館が多く存在するが、限界集落にあっても
集落のシンボルだった学校が、形を変え残るという事の意義は大きい。
そんな取り組みをする地域は地元住民にとっても誇り高いふるさとだろう。
越後妻有や瀬戸内の取り組みが新たな地域づくりの先駆となる事を期待する。

帯しめて祭りに行きし少年を 老いて思へばなべて須疑多里 (柊二)


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