2018.09.08
猛烈な台風21号は、4日から5日にかけ日本列島のほぼ真ん中を横断した。
大雨や大雪の時は早く収まってくれるよう祈るし、地震は予期せぬ出来事だから
心配はするが事前情報は全くない。その点、台風は独特の高揚感があり、心の
片隅に、どの程度の暴風雨になるのか期待感のようなものがある。天気予報が
中心付近の気圧や風速、スピードなどを詳細に知らせるからイメージが湧く。
伊勢湾台風や第2室戸台風などのように、かつては上陸地名が付けられたので、
災害に対する教訓が出来たが、年ごとの発生番号順で呼ぶようになってからは、
記憶に残り難くなった。だから、今回の台風は平成5年の13号台風以来の
規模だと言っていたが、申し訳ないが当時の記憶は無い。
四国から大阪・京都、北陸と横断し、日本海を猛スピードで北上した。
自動車やトラックが横転したり、屋根や外壁が剥がされたり大きな被害が出た。
魚沼地域は短時間強い風が吹いたが大きな被害は無かったようだ。
台風は、秋の収穫時期に重なるため果樹を始め農業被害が大きい事も特徴だ。
テレビ映像では関西国際空港の被災状況が印象的だった。日本列島には多くの
海洋埋め立て空港があるが、低気圧が潮位を上げ竜巻が海水を吸い上げる。
関空の滑走路は海に同化し、離発着が出来ないばかりか、大型タンカーが風で
流され関空連絡橋に撃突して床版を壊し、通行不能にしてしまった。
大阪や京都では神社など文化財にも被害が出たようだが、被災状況が明らかに
なる前に、今度は北海道で震度7の大地震が発生した。発電所が稼働できず、
全道が停電し、あらゆる交通機関を始めライフラインも全面マヒ状態だ。
更には中越地震時のように、大規模な地滑りが発生し住宅や道路を飲み込んだ。
北海道では過去にも幾度か地震が起こったが、これだけ広範囲かつ甚大な被害は
記憶にない。人気の観光地でもあり、多くの外国人を含む旅行者も巻き込まれた。
私たちの住む日本列島は四季のはっきりとした美しい国だが、今年は大雪に始まり
猛暑に見舞われ、集中豪雨から台風の襲来、そして地震、自然災害の脅威にある。
吹き乱る 風のけしきに女郎花 しをれしぬべき ここちこそすれ (玉鬘)
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