会長ブログblog

2018.08.04

昆虫のいない夏

迷走台風12号によるフェーン現象で新潟県内は軒並み全国一の気温を記録した。

地球の周りには低緯度では貿易風と呼ばれる東風が吹き、中緯度では偏西風と
呼ばれる西風が吹いている。日本上空では偏西風の影響があり、天気も西から
変わってくるのが通例だ。フィリピン東方沖で発生した台風は南西諸島方向
へ向かい、その後北東にコースを変え日本列島周辺を通過する。

しかし自然の為す行為は時に定説や前例から外れる。今回の台風12号は通常
の逆コースでやって来た。偏西風の蛇行や寒冷渦の影響などと解説していたが
天気予報の確立よりも台風の進路予想は正確だった。折悪しく高潮の時期と
満月が重なった上、台風が潮位を押し上げ伊豆や熱海などに被害が出た。

7月で12号は数も多い。今年は何個発生し、その内日本列島に影響するのは
幾つになるのか、これからが本番だから心配だ。今冬は寒く雪も多かったが、
3月以降暖かい日が続き、春は早かった。そして梅雨入りも早く、明けるのも
早かった上、空梅雨だった。その後は猛暑の日々が続いている。

高温のせいか、あるいは水不足か、原因は分からないがチョウやトンボを見ない。
普段嫌われ者の、蚊やブヨ、更に蛾なども少ない。蝉は鳴いているが、降りかかる
ような本来の蝉時雨に比べ元気が無いように感じる。食物連鎖の影響か、すずめや
カラスさえあまり見かけない。みんな何処に行ってしまったのだろう。

魚沼夏の風物詩「鮎釣り」も釣果は芳しくないようだ。ここしばらく雨が降らない
から魚野川の水量も極端に少ない。佐梨川や破間川など小川のような流れだ。
日照りで露地物野菜や八色スイカなどの出来も心配になる。
魚沼コシヒカリも出穂が始まり水が必要な時期だが、用水は足りるのだろうか。

米の原産地は東南アジアやインドなど暑い地域だから、日本では寒さに強い
品種改良が行われてきた歴史がある。しかし、最近では皮肉にも高温対策が
必要になった。何もかも異常な暑い夏が過ぎてゆく。
8月に入り、来週7日は立秋を迎える。そろそろ猛暑も落ち着いてほしいが。

♪ 麦わら帽子はもう消えた 田んぼのカエルはもう消えた それでも ・・・


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