会長ブログblog

2013.02.16

岩波ホール

今週12日、魚沼市豪雪災害対策本部が設置され、県の災害救助条例が適用となった。

豪雪災害対策本部は、市内各地域での定点積雪が一定の基準を上回ると設置される。
3年続きの豪雪となり、入広瀬や守門の山間部では4mを超える積雪になった。
こうした地域では高齢化も進み、一人暮らし世帯も多いことから、県の災害救助条例の
適用で除雪費用が助成されるので文字通り助かる。

雪国で生きるという事は、常に自然を意識して暮らす事でもある。
特に冬期間は天気予報が気になる。 今日・明日だけでなく週間や長期予報も
気がかりで、何人か集まると必ずそうした話題になる。 幸いにも13日以降は、
雪の峠もそろそろかなと思わせる、比較的落ち着いた天候が続いている。

雪が降らない沖縄や、九州から四国、東海にかけては台風の進路が気になる。
夏から秋にかけて台風の猛威がテレビに映し出されると、雪の方がよほど良いと
負け惜しみを言ってはふるさと自慢をする。 
人間は忘れる生きものだ。 苦しい事や辛い事も、忘れられるから生きてゆける。 

先日、高野悦子さんの訃報が届いた。 神田神保町の岩波ホールの支配人として、
単館系映画の一時代を築いた人だ。 新宿アート・シアターが姿を消して以降の
70年代半ばから、エキプ・ド・シネマと称して、ヨーロッパを中心にアフリカや南米
そしてアジアの名作・佳作を数多く紹介してきた。

小出郷文化会館では、開館以来「魚沼映画の専門店」と銘打って、年間7~8回
週末3日間の上映会を行ってきた。 建設計画時の「住民による文化を育む会」で
様ざまな議論が行われたが、その中の一つが当時魚沼から映画館が姿を消して
しまっていたので映写機を設置してもらう事だった。

会館はオープンし、願いが叶って35mmフィルムが上映できる立派な映写機が
設置された。 言い出した責任で、それ以来映写技師を務めている。
上映姿勢で参考にしたのが、岩波ホールであり新潟市のシネ・ウインドだった。
デジタル配信という技術の導入で、映画館も今過渡期に立たされている。

散りぬべき 時知りてこそ世の中の 花も花なれ人も人なれ  (細川ガラシャ)


カテゴリー:会長ブログ

タグ:

お問い合わせconatct