会長ブログblog

2017.02.18

雨水

今日は二十四節気の雨水、陽気地上に発し雪氷融けて雨水となれば也の候(暦便覧)

今週も雪の日が多かったが、週半ばの晴れ間には気温も上がり春のような陽気になった。
小出あたりの平場で積雪が一番多くなるのが2月下旬頃、山間に入れば3月上旬に最高
積雪を観測する。 平年より少なめに推移した今冬の積雪も、このところの降雪により
今週は県の観測で小出で164cm、入広瀬では248cmという数値が出た。

国も県も市でも来年度予算案が議会で審議されている。 地球の公転期365日を
もって1年とする決まりだが、毎年同じ時期に同じ事務手続きにより議会審議を経て
予算を決める手法はある意味非効率の面もある。 公共工事を請け負う建設業では
単年度決算主義が非効率な事をいつも感じている。

毎年12月には次年度の予算を組み、年度内の議会議決を経て、新年度に入ってから
執行してゆく。 国費を使う工事では国の予算が決まらないと進められない。
県工事でも国費補助事業が多いので同様だ。 最近は総合評価入札方式により、
金額だけでなく技術力や施工計画も問われるから手続きに時間を要す。

豪雪地域では工事時期に制約が有るので、本来なら春一番で工事が始まり降雪前に
完了できれば一番良い。 しかし現実には新年度は4月からしか始まらないので、
それから契約事務に入り、入札を経てからの発注となるから、どんなに早くても
ゴールデンウイーク明けからしか着手できない。

この不合理を解消するには暦年会計の導入で、1月から3月までの冬期間に契約事務を
終え、雪融けと同時に着工できるようにすれば良いのだが、あの田中角栄の全盛期でも
叶わなかった。 最近では一部だがゼロ国(国庫債務負担行為)と呼ばれる前倒し措置
により年度内契約が行われるようになり少し改善されてきている。

新潟県も魚沼市も新しい首長に変わり、それぞれのカラーを出した予算が提案される
事になるが、医療、福祉、教育、債務償還など義務的経費の増大により財政の自由は
利かない。 限られた範囲ではあるが豪雪地、中山間地でも安全、安心に生活ができる
環境を整えて、自己完結型で持続可能な生活圏を造ってゆかなければならない。

荷を負いて 父とゆきたる山中の かの川原も 吹雪きをらむか (柊二)


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