会長ブログblog

2011.03.12

贈る言葉

♪ 暮れなずむ街の 光と影の中 去りゆくあなたへ 贈る言葉 ・・・

入学式は覚えていないが、卒業式は忘れられない思い出となって何時までも心に残る。
去り行く人に贈る言葉など持ち合わせないが、別れの風景はやはり夕暮れ時が似合う。
別れのつらさに耐えられるのは、これから始まる物語があるからだろう。
うららかな春の日に、期待と不安の交錯する中、新たな一歩を踏み出す。

忘れられない思い出となるもう一つの理由は、その時に流れていた音楽があるからだ。
ダスティン・ホフマン主演の映画「卒業」では、映画でしかありえない花嫁略奪のシーンが
印象に残るが、「サウンド・オブ・サイレンス」「ミセス・ロビンソン」「スカボロー・フェアー」
といった音楽でサイモン&ガーファンクルが鮮烈にデビューした。

♪ 悲しいことがあると 開く革の表紙 卒業写真のあの人は やさしい目をしてる ・・・

市内の各学校でもこのところ卒業式が続いている。 今でも卒業アルバムはあるのだ
ろうか? あの頃は写真は特別な時にしか撮らなかったから、みんな緊張した顔で写ったり
作り笑顔で写ったものだった。 携帯電話にカメラ機能がついてから、写真はいつでも撮れる
ようになってありがたみが薄くなった。

当時は一クラス50人以上いたから、撮影当日に欠席する人も必ず2人くらいいて、集合写真
の上の隅に顔だけが載る。 風邪で偶然休む人もいれば、長期入院で休んでいる人もいた。
卒業してからもずっと付き合いのある人もいれば、それっきりで何年も会ってない人もいる。
同級会もこの前やってから何年経ったろう? 頻度が少ないのは、まだ若い証拠だという。

♪ 恋人よ僕は旅たつ 東へと向かう列車で 華やいだ街で 君への贈り物 ・・・

三月に入ってからも雪模様の天気が続き、今年の春はまだ遠い。
雪深いふるさとを後にして、大きな期待と少しの不安を胸に進学や就職で都会へと出てゆく。 
新幹線の時代になりふるさとは近くなったが、そうなればなったで帰れない理由もある。
もうふるさとには帰らない人もいるのだろう。

夕方は、入広瀬総合文化スポーツセンターから横根までの約3kmの灯りに繋がれた道を
歩く「雪中行群」が行われる。 2月3日から各地区の行事をつないだ「結」の灯りのリレーも、
今夜で灯納めとなる。 これからはもう春を待つばかりの日々だ。


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