会長ブログblog

2016.11.26

投票率

魚沼市長選挙が明日告示され、来週4日の投票日に向けて選挙戦が繰り広げられる。

魚沼市は12年前の11月1日に合併誕生したから本来なら10月中に市長選挙は行われる
のだが、合併直前の中越震災の災害対応のため1か月余り旧町村体制のまま事務統合を延ばし、
その間市長代行を当時の守門村長野村学氏が勤めたのでこの時期にずれ込んだ。 
雪国では師走の選挙は寒い上、時雨れてみぞれ模様の天候の中では苦労する。

この前の日曜日には南魚沼市長選挙が行われ、投票率は64,26%だったという。
7月末の東京都知事選挙は舛添知事の辞任により保守層が分裂する中、野党連合から
著名なジャーナリストも出馬し投票率は59,73%となった。 驚くのは政務活動費の
不適切な処理で辞任が相次いだ富山市議会議員補選の投票率26,94%という低さだ。

あれだけ話題となりマスコミに取り上げられた富山市議補選でも4人に1人しか投票には
行っていないのだ。 政治不信か政治離れか、分からないが投票率は年々下がる一方だ。
ここ数年都市の住民から一票の格差問題で裁判所へ提訴があり、違憲状態という判決が
相次いで下されている。 一方、投票に行く人の割合は総じて都市部の方が低い。

今夏行われた参議院選挙でも格差是正のため、2県合区となった山陰と四国の選挙区では
候補を立てれなかった県の投票率は低かった。 国民の代議員を選ぶ選挙だから人数割り
の原則は理解できる。 しかしながら国全体を見た時には、一定の行政区(道・県)に
暮らす国民が自分の区域の代表を出せないなどという不合理があってはならない。

選挙制度改革は現職議員に直接関わることだからこそ難しい。 日本の現状を考えれば
人口増加は東京周辺と一部の地方だけだから、現行制度に合わせれば東京の議員は毎年
増え続け、地方は減り続けることとなる。 そうした代議員制度では東京一極集中と
地方の衰退は加速され国土の均衡ある発展は望めない。

現政権が目指している地方創生や一億総活躍社会の実現は難しいが、方向は間違って
いない。 1960年代の池田内閣の所得倍増計画の時代から全国総合開発計画の時代を
経て、今につながる国の課題は常に地方の活性化による国土の均衡ある発展だった。
その実現のためには先ず選挙権を行使し政治に参加することから始まる。

金色の 小さき鳥のかたちして 公孫樹散るなり 夕日の丘に  (晶子)


カテゴリー:会長ブログ

タグ:

お問い合わせconatct