会長ブログblog

2010.09.25

読めない文字

最近、テレビで難かしい漢字をクイズ形式で読ませる番組が増え、ブームのようだ。

漢字検定で一級や準一級になると、通常ではほとんど使われない漢字や熟語が出題
される。 テレビで難読漢字を正しく読めるタレントや学者を見ていると、その博識ぶりに
驚く。 見ている方は感心しつつも、もう一度どこかで見ても読めはしない。 
テレビのバラエティーは知識を付けるために見ている訳ではないので、すぐに忘れる。

心南、暁斗、颯真、碧音、妃葵、帆花・・・これは魚沼市報の8・9月号に載った新生児の
名前だ。 特に難しいものを選んだ訳でもないのに、どれも読めない。
難読漢字は使用頻度が少ないだけで、正しい読み方は初めから有るからクイズとして成立
するが、地名や人名といった固有名詞については当て字が多いので読めない。

破間川(あぶるまがわ)小平尾(おびろう)小庭名(こてんみょう)外山(そでやま)貫木
(つなぎ)中子沢(ちゅうしざわ)葎沢(むぐらさわ)小平沢(こびらさわ)八崎(はっさき)
小沢平(こぞうだいら)蓑和田(みのわだ)舟山(ぶなやま)・・・
魚沼市内の地名だから当たり前と思っているが、地元でなければ読めない。

地名や人名は特定したり区別するための符号として付けられているが、読めないのでは
その機能は充分には果たせない事になる。 簡単な例を引くと、外国のお客様にとって
読めない文字での案内では無きに等しくなる。 そんな訳で、ここ一年以内に新設した市内
の観光看板は、英語、中国語、ハングル文字、日本語の四ヶ国語で表示している。

かつて、「モントルージャズフェスティバル・イン・斑尾」のポスターが首都圏の各駅に張り
出された時、斑尾にローマ字やルビを打たないのが、かえって目を引く作戦だと聞いた。
読めない事で気にかかり、印象を強くする高度な技法だ。 
最近では何のコマーシャルか? 最後まで見ないと解らないという仕掛けは多くなった。

近年老眼が進み、メガネ無しでは新聞や本が見えにくくなってしまった。 こちらは単なる
老化現象で、何の意図も仕掛けも無いが読めない事は共通だ。
地元建設業界も公共事業の更なる削減で、先が読めなくなってなってきた。 今までの
手法では未来は見えてこない。 新たな取り組みが要求される時代だ。

中秋の名月は残念ながら雨月となり見えなかった、10月20日の栗名月に期待しよう。


カテゴリー:会長ブログ

タグ:

お問い合わせconatct