会長ブログblog

2016.10.08

ノーベル賞とイグ・ノーベル賞

心配された台風18号も県内では温帯低気圧に変わり足早に駆け抜けていった。

今週はノーベル賞の発表があり、医学・生理学賞に東京工業大学栄誉教授の大隅良典博士が
選ばれた。 オートファジー=自食と呼ばれる細胞のタンパク質の分解作用の研究成果が
認められた。 オートは自分自身、ファジーは食べる事という意味だそうだ。 
癌を始め細胞関連の難病の治療に道が拓かれることが期待されている。

日本人の受賞はこれで3年連続となり喜ばしいことだが、医学・生理学や物理学の
分野は私のような素人には、その人物も功績も初めて知ることの方が多い。
世界的に最も有名な賞だが、オリンピック同様日本人の受賞には関心があるが外国の
受賞者や研究成果などはほとんど話題にもならない。

その点、文学賞や平和賞は聞いたことのある作家や政治家が受賞するので分かりやすい。
今年も文学賞候補に世界各国語に翻訳され読まれている人気作家村上春樹氏が上り期待
されている。 しかし一方では経済学受賞者を多く輩出しているアメリカの経済が不況に
悩まされたり、平和賞を受けた大統領の国が今でも紛争地で戦っている現実もある。

一方でノーベル賞のパロディーといわれる、イグ・ノーベル賞の発表が先だって行われた。
「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」や様々な分野で皮肉を込めた賞が贈られる。
「足の臭いの原因となる化学物質の特定」で資生堂グループが1992年の第1回から
受賞するなど、日本人は受賞の常連となっている。

「ハトを訓練してピカソとモネの絵を区別させることに成功した」慶應義塾大学の
グループは心理学賞を受賞している。 物理学賞では「床に置かれたバナナの皮を人間が
踏んだ時の摩擦の大きさを計測した研究」で北里大学グループも受賞している。
そんな受賞歴の中、今年もユニークな研究で日本人が受賞した。

「前かがみになって股の間から後ろ方向にものを見ると実際より小さく見える股のぞき効果を
実験で示した」研究で立命館の東山篤規教授と阪大の足立浩平教授が知覚賞を受賞した。
小出の藤権現の頂上には、私が小学校の頃からだから少なくとも50年以上も前から
股のぞき展望台があり、あの当時から股のぞき効果は知っていたので驚いた。

イグ・ノーベル賞はユーモアと機知に富み人間らしくとても素敵な表彰制度だ。


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