会長ブログblog

2016.07.30

ボサ・ノヴァ

来週から8月に入り、いよいよリオ・デ・ジャネイロ・オリンピックが開幕する。

南米初となるオリンピックだが、ブラジル経済低迷や治安悪化、そしてジカ熱
などの話題により、期待感より不安感が先行する大会となっている。
開催が決まった当時BRICs(ブリックス)と呼ばれたブラジル、ロシア、インド、
チャイナ4か国は、今後世界経済を牽引する国々として注目を集めていた。

リオ・デ・ジャネイロはサンバ・カーニバルで有名な観光都市だが、ブラジル音楽
を代表するボサ・ノヴァ発祥の地でもあり、アントニオ・カルロス・ジョビンの名は
国際空港の名前にもなっている。 コルコバードの丘には有名なキリスト像が
リオの市街地を見下ろしている。

イパネマやコパ・カパーナ海岸はボサ・ノヴァの名曲にもなっているから、
曲名で知っている人も多いだろう。 陽気でテンポの良い曲の中にも独特の
哀愁を帯びた旋律が出てくるところが特徴だ。 マルセル・カミュ監督の映画
「黒いオルフェ」のテーマ・ソングにより広く認知されたという。

A&Mレーベルからセルジオ・メンデス&ブラジル66がジョルジュ・ベンの
「マシュケナダ」をヒットさせ、ビートルズの「デイ・トリッパー」のカバーで
ボサ・ノヴァ人気を確立した。 因みにデイ・トリッパーのシングルカップリング
は「ウェーブ」だったし「ビリンバウ」や「おいしい水」もアルバムに収録された。

一方ジョアン・ジルベルトはスタン・ゲッツと組みゲッツ・ジルベルトとして
奥さんのアストラッド・ジルベルトが唄う「イパネマの娘」のヒットでジャズ界
にもボサ・ノヴァ人気を定着させた。 ジャズではバップや4ビートの後に
カリプソやボサ・ノヴァを入れるのが流行った。

ブラジルは世界で活躍する優秀なサッカー選手を多く輩出してきたが、
音楽でもナラ・レオンやエルゼッチ・カルドーゾ、バーデン・パウエルなど
素晴らしい歌手や演奏者を数多く育てた国でもある。
人類の祭典、南米初のリオ五輪が素晴らしい大会となることを期待しよう。

♪ Tall and tan and young and lovely The girl from Ipanema


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