会長ブログblog

2021.08.28

只見線全線開通50周年

♪ 鳥がないて 川が流れて 野山は今花が咲き乱れ 汽車はゆくよ煙吐いて ・・・

明日8月29日は、只見線会津若松~小出間が昭和46年に全線開通した記念日だ。
両地域住民の悲願だった県境を挟む只見~大白川間の、六十里越トンネルが完成した。
全線開通に合わせて、ディーゼル車両が導入されたが、非電化単線で風情は残った。
私は前年の昭和45年に東京に出たから、只見線の想い出は蒸気機関車C11だった。

冒頭の曲は南こうせつの「ひとりきり」だが、昭和40年代以降全国のローカル線は
次々に姿を消してゆく。近隣でも長岡鉄道の長岡線、栃尾線、国鉄魚沼線などが、
廃止されバス路線に変った。そんな時代に県境の長いトンネルを含む鉄路を繋ぎ
135キロに及ぶ全線を開通させた稀有な鉄道路線だ。

昭和46年4月公開された、男はつらいよシリーズ7作目「奮闘編」の冒頭では、
越後広瀬駅から集団就職で、故郷を離れる子供たちが都会に向かうシーンから
始まる。折しも、全線開通を控えディーゼル化される直前の映像という事になる。
蒸気機関車C11の最後の雄姿が映画の1シーンとして残された貴重な映像だ。

10年前、40周年の時には小出駅のリニューアルが行われ、竣工式典も兼ね
須原小学校の児童による寸劇が行われた。又、地元出身の俳優渡辺謙さんからは、
魚沼杉を使った駅名版に揮毫いただいた。今日は魚沼市小出郷文化会館で記念講演
と紙芝居やコンサートが、明日は只見駅前広場にて記念式典が行われる。

2020東京パラリンピックの開会式では三条市出身の佐藤ひらりさんが国歌を
斉唱した。パラアスリートたちは、参加することに意義があることを知っている.
車いす競技を見て、通常の競技に比べとても面白い事に改めて気付かされた。
彼ら彼女らのパフォーマンスはオリンピック以上の感動と希望を与えてくれる。

今夏は各地の夏祭りが悉く中止や神事のみとなる寂しい8月だった。子供たちも
夏休みならではの体験や想い出も作れず2学期を迎えるのだろう。賑やかだった
カエルの合唱が、いつの間にか虫の声に変わってゆく。季節は人を待つ事なく
秋のモードへと移ろうてゆく。何時にも増して寂しい晩夏が過ぎてゆく。

ふるさとは 影置く紫蘇も桑の木も 一様に寂し 晩夏のひかり  (柊二)


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