会長ブログblog

2021.07.10

国土強靭化は急務

♪ 雨が空から降れば 思い出は地面にしみこむ 雨がしとしと降れば ・・・

先週末に起きた熱海の災害は、一瞬にして家屋が破壊され、流される衝撃的映像を
テレビで見て、改めて土石流の脅威を認識させられた。河口から2kmにわたる
伊豆山地区逢初川に沿った山腹が突然流れ落ちた。又しても、尊い人命と住宅や
公共インフラが失われてしまった。

今回の熱海災害は今までの豪雨災害とは違い、時間雨量100ミリに迫るような
集中豪雨でなく、数日間降り続いたやや強い雨が地中に浸透し、数年前に施工
された盛土部分が崩れ落ちたのが起因らしい。建設残土の処理は用地確保が難しい
ので、本来なら適さない急峻な斜面上流部に盛土したことが原因か。

政府は防災・減災国土強靭化計画を今年度から5か年にわたり総額15兆円をかけ
取り組む事としている。重点的に取り組む対策として、激甚化する風水害や、切迫
する大規模地震への対策を謳っている。しかし、自然災害は待ってはくれない。
こうした取り組みの初年度に、皮肉にもこのような悲惨な災害は起きてしまった。

いつも言っているが、パッシブな災害復旧でなく、アクティブな防災対策が必要だ。
起こる前に対策しなければ、失われた生命財産は戻ってこない。毎年、年中行事の
ような被災状況を見せられて、国家としての最優先課題は国民が安心して暮らせる
国土づくりだという基本は論を待たない。防災・減災国土靭化対策は急務だ。

大相撲名古屋場所が始まり、久々に横綱白鵬が元気な姿を見せてくれた。張り差し
から一気に寄り切る全盛期の相撲ではないが、相撲勘の良さで何とか白星を重ねる。
綱取りに挑む照ノ富士は慎重な取り口で、取りこぼしをしない相撲に徹している。
朝青龍の甥にあたる豊勝龍が叔父譲りの身のこなしでうまい相撲を見せている。

オリンピック開幕まで2週間を切り、ここに来て東京では4度目の緊急事態宣言が
発出される。首都圏会場は無観客での開催が決まり残念だが、選手たちには観客が
居なくても最高のパフォーマンスを期待したい。一部マスコミや、政局からみの
批判は参加国にも選手にも極めて失礼で、主催国として恥ずべき言動だ。

世の中の ひとの心にならいけん かはるにはやきあぢさいの花  (一葉)


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