会長ブログblog

2021.03.06

大震災から10年

♪ 真っ白な雪道に 春は香る わたしはなつかしい あの街を思い出す ・・・

気象台から発表された長期予報では、3月は比較的暖かな日が続くというもので、
その通り春めいた天候の一週間だった。今頃の季節の変わり目では、気圧配置の
冬型が北に偏ることが多く、新潟市以北の天候は冬でも、魚沼は春模様となる。
小出辺りの積雪も2メートルを切り、降るのも一気だったが、減るスピードも速い。

来週11日は東日本大震災から10年の節目を迎える。10年という期間は私の
ような年代では一時に感じられるが、幼児が中学生に、小学生が高校生や大学生に、
中学生は社会に出ている世代になる。被災地の復興は表面上進んだが、その陰で
未だ元通りの生活には戻れない人たちも多い。

しかし着実に復興は進んでいるし、新しくなった商店街や住宅地にも人々が戻り
つつある。魚沼市出身の俳優渡辺謙は、被災者に寄り添うべく「繋ぐ」をコンセプト
にした「K-PORT」というカフェを気仙沼に開いた。作家の柳美里は南相馬に
「フルハウス」という書店を開き、演劇活動の拠点も福島に移した。

そうした被災地に寄り添う活動に支えられ、東北三県の復興は進んだが、進んで
いないのが福島第一原発周辺地域だ。眼には見えない放射線被災地の復旧は困難を
極めている。初期対応の遅れが今の事態を引き起こした。現状回復には数十年の
歳月を要する。原子力の平和利用は今後の科学技術進展に委ねられている。

先月13日にはマグニチュード7、3の福島沖地震が発生し、気象庁の発表では
東日本大震災の余震活動だという。10年も経って余震が起こるとは思っていな
かった。天気予報は確率が上がり、ほゞ予報通りになるが、緊急地震速報は発生後
での警報だから、事後報道となり効果は疑問だ。

昨年予定されていた東京オリンピックは、災害からの復興がメインテーマだった。
しかし、今では被災地に寄り添うオリンピックという認識を持ち続けている人は
どれ位いるのだろうか。テレビの人たちは中止にすべきとの意見が大勢だが、私は
何としてもやり遂げ、苦難に打ち勝った歴史に残るオリンピックにすべきだと思う。

♪ 花は花は花は咲く いつか生まれる君に 花は花は花は咲く わたしは ・・・


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