2020.12.19
今週は火曜から水曜にかけ24時間積雪量が1mにも達し、久々の豪雪となった。
小出などの平場では、積雪0から一気に積もり一面の銀世界に変わった。この雪で
慣れてない大型トラックが立ち往生すると、後続車が連なり国道は大渋滞となった。
関越自動車道も同様で、水曜夕方から今日にかけ湯沢や塩沢で上下線とも通行
止めとなり、自衛隊に救助要請も出され、漸く解放されたが、未だ通行不能だ。
JR在来線も近年は雪に弱く、多くの路線が不通となり、駅は学生や生徒で溢れて
いた。私たちの学生時代も上越線で通学したが、雪で止まることは滅多になかった。
当時は国鉄時代で保線要員が大勢居て、24時間体制で線路を守った。国鉄から
JRに変わりコスト削減のため除雪体制が脆弱になった。
昭和58年に開業した上越新幹線は、高崎~長岡間が谷川連峰と魚沼丘陵を通る
豪雪地帯なので、中山、大清水、塩沢、浦佐、魚沼の各トンネル群が約107キロ、
上毛高原~新潟間の明り部分は、約80キロに亘る温水スプリンクラーで消雪する。
豪雪地での高速鉄道の在り方を計画時点から考えた効果が良く出ている。
関越道の3日間にもわたる立ち往生は何故起こったのか?いくつかの原因がある。
一つには、雪道にも拘らずノーマルタイヤで運行不能になった事。大型車が道路を
塞ぐ形で止まると、後続車は身動きが取れなくなる事。国道も渋滞していたため
通行止めの判断が遅れた事。車列が繋がると除雪作業も出来なくなる事など。
今回のテレビニュースを見ていて印象的だったのは、解放された運転手さん達が
異口同音に語った、状況説明が無く、情報も入らないから先が予想出来ず、不安
だった。水も食べ物も無く、トイレにも行けず、何時になったら動くのかも分から
ない。吹雪の夜、降り続く雪に徐々に埋もれてゆく状態は恐怖だったろう。
私たちは情報化社会といわれる時代にいる。しかし、数キロ先の道路の状況や、
立ち往生している原因と脱出方法が伝わらない状態は情報化社会だろうか?
約1000台もの車が立ち往生し、その上を雪が覆っている現場では、簡単には
解消出来ない事は想像に難くない。問題は正確な情報共有が出来なかった点だ。
予期せぬ出来事が私たちの日常を奪う。来年が平穏な年となる事を願うばかりだ。
カテゴリー:会長ブログ
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